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52.オレには耐えられない


とても幸運なことに美人の手料理と言う追加報酬をいただけることになった。


むしろメイン報酬かもしれない。


「ジンもパッシーも喜びます。もちろんオレもうれしいです。」


一番最後に言ったことが印象に残ると言う人間心理があるらしいのでオレがうれしいことが印象に残ってくれたらうれしいなぁ。


「それじゃ、さっそく準備しますね。」


そういうとリーネさんはベットから立ちあがろうとしてフラっと倒れそうになった。


オレは何とかリーネさんの腰に手を回して受け止める。


うおお、腕にお胸様が当たってる気がする。


いや確実に当たっている間違いない。


これが俗に言うラッキースケベか・・、違うか。


邪な気持ちは隠さないと《冷静》さん《ポーカーフェイス》さんお仕事お願いします。


しかし、冷静に考えると受け止めるんじゃなくてそのまま一緒に倒れてたらもっとどえらいハプニングが発生していたのではないだろうか。


そう考えるとリーネさんを片手で受け止められるステータスが恨めしい。


こんなことならレベルをあげるんじゃなかった。


「リーネさん大丈夫ですか。足が動くようになったとはいえ暫く動いてなかったんですから足の筋力はかなり落ちているはずです。十分に気をつけてくださいね。」


リーネさんは耳まで真っ赤にしながら立ち上がり直して手串で髪を整えている。


「ソラさん、支えてくださってありがとうございます。気をつけて歩きますね。」


ロイ君、リーネさんと3人で部屋を出ようとしていると、駆け足で人が近づいてくる音がしてきた。


足音が部屋の前で止まるとノックもなしにいきなり扉が開いてミリちゃんが入って来た。


「シスター、ライト兄ちゃんが来てるよ!」


「ミリ、部屋に入るときはきちんとノックしなさい!」


ロイ君がミリちゃんを注意している。


もしかしてミリちゃんって問題児なのかな。


「ロイ兄ちゃん。そんなの分かってるよ。今は緊急措置ってヤツだよ。」


「2人ともケンカはダメよ。ミリこれから下に行くから入ってもらって。」


リーネさんはミリちゃんに続いて急ぎ足で部屋を出て行った。


もしかしてこれはあれか。


オレはある事実に行き着いたショックで両膝をついてくずれ落ちた。


「ソラさん大丈夫ですか?」


ロイ君が心配してくれてる。


オレは分かっていたはずだ、リーネさんみたいな美人に彼氏の一人もいないはずないじゃないか。


美人との仲良くなれるならそれだけで良いと思ってたはずだ。


でも、オレには無理です。


《冷静》さん《ポーカーフェイス》さんお仕事頑張ってください。


「大丈夫だ。ちなみにライトさんってどういう人?」


一応念のためにライトなる人物の情報を入手しておくことにした。


「う~ん、シスターの昔からの知り合いらしくてよく野菜なんかをおすそ分けしてくれたり孤児院の子のめんどうを見てくれたりしてそのお礼を兼ねて一緒にご飯を食べたりする人かな。」


NO~。


オレの考えが違っていてほしかった。


小さいころからお互いを知っていて、日々自分を助けてくれる。


なおかつ孤児院の子供と仲がいい。


勝てる気がしない。


いや、まだだ。


きっと。


何かあるはずだ。



そんな感じでロイ君から情報を得ながら一階に降りるとイケメンがいた。


イケメンの描写をするのは嫌なのでただイケメンと言っておこう。


ライトという男は顔がよく背も高く子供に好かれ世話焼きなようだ。


リーネさんも楽しそうだ。


オレはこの空間で食事をとるのは無理だ。


≪冷静≫さんと≪ポーカーフェイス≫さんが全力だしても自分を抑える自身がない。


せっかくのお誘いだけど帰ろう。


そうだ、ジンの新しい装備を倒したオオトカゲの素材を合成して作らないといけないんだ。


これは逃げじゃないんだ、仕方ないから帰るんだ。


仕方ないとは言えリーネさんには断りを入れておかないとな。


「リーネさん。せっかく夕食を誘っていただいたんですが、しなければならないことを思い出したので今日は失礼します。」


「えぇ、そうですか。用事があるなら残念ですが仕方ないですね。また次の機会にお誘いしますね。」


残念そうなリーネさんの顔見るのは辛いがオレにはこの空間は耐えられない。


「ソラ、オレはここでメシ食ってもいいだろ。」


「ブヒブヒ」(ライトがうまいもん持ってきたらしいぞ。)


う~ん、この二人なら帰り道も大丈夫かな。


ここはオレの癒しポックルだけでも一緒に帰ってもらおう。


そこでまだ残っているコ○ラで釣ることにする。


ここに至ってオレにはプライドなどない。


オレに必要なのは心の平穏だ。


さっそくアイテムボックスからコ○ラを出してフリフリふる。


すると案の定ポックルはオレのポケットに戻ってきた。


(ノミタイ)


「宿に帰ったらな。」


「リーネさんすみませんがジンとパッシーはここでご馳走になっても構いませんか?」


「え、えぇ。もちろん大丈夫ですよ。」


「ジン、パッシーもし宿の場所が分からなくなったりしたらオレを呼べよ。」


「大丈夫だぞ。心配すんな。」


「ブヒブヒ」(主心配しすぎだ。)


「それじゃ、すいませんがオレはこれで失礼します。」


そうしてオレはジンとパッシーを置いてなんとなく居づらい空間から抜け出した。


なんで居辛くなる空間ってあるんでしょうね。みんなの解消方法『感想』『レビュー』などで募集します。

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