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41.異世界+シスター=美人


エスケープラビットを1日で5匹も狩って銀貨40枚以上稼いだ日から数日が経った。


心配したやっかみなんかなく特に何事もなく平和な日々を送っている。


その後の稼ぎがそこまで多くなかったからなのか稼ぎの一部で奢ったのがよかったのかは分からない。


依頼に関しては基本的に採取系の依頼とゴブリンの討伐を同時にこなして、たまにエスケープラビットの依頼があれば1,2匹狩って調達している。


そんな生活サイクルを続けていると装備品なんかを変えてないこともあり金貨2枚を貯めれた。


そしてギルドランクも上がってEランクになった。


十分早いランクアップだが、ちょっと実力があれば十分こなせるレベルのスピードらしい。


いまのところ順調なギルド員生活を送っている。


宿はもちろん変わらずエリナさんの宿である。



今日も今日とてギルドへ向かう。


う~ん、毎日が平和なのはいいこと、めんどうごとがないものいいこと。


でも、なんかちょっとイベントが起きないかなぁ。


ラノベみたいな超ド級なイベントはムリだけど、ちょっと生活に張りを持たせるスパイス的なちょうど良い


イベンドが起きたらうれしいかな。


もちろん命の危険がない範囲で・・・、さすがにそんな都合よくいかないか。


「ソラ、ギルドについたぞ。ぼぉ~としてると危ないぞ。」


「ブヒブヒ」(主こけるぞ。)


こいつらの心配の仕方がおかしい。


オレはこいつらと出会ってからこけてないはずなのに。


「そうだな。ギルドに入るか。」



ギルドに入ると子供の大きな声が耳に入ってきた。


「お願いします。お金はなんとかしますから。」


なんか小さい男の子がおっさんクマに詰め寄ってるな。


さすがにあんな小さい子には≪威圧≫を放つバカはしてないか。


「クマのところに人がいるなんて珍しいな。」


「ソラしか利用しないから何時も暇そうなのにな。」


「ブヒブヒ。」(主専用なのにな。)


オレも好き好んでクマのところで手続きしているわけではない。


ただ力づくで受付されていこうなし崩し的にそうなっただけだ。


オレは美人受付嬢がいいのだ。


「しかたない、今日は美人受付嬢のところに行くしかないな。」


クマよ、今日は1日その子の相手をしているが良い。


今オレの顔は最高にニコニコしているに違いない。


「ソラ、顔が気持ち悪いぞ。」


「ブヒ。」(仕方ない主だ。)


やっぱりか、≪ポーカーフェイス≫さんお仕事です。


「おい、ソラなんかクマがこっち見てるぞ。」


ジンがオレのスーツを引っ張ってくる。


「ジン気のせいだ。クマは男の子の相手で忙しいんだからこっちを見る余裕なんてない。」


「いやでも、今度はこっちに向かって手を振り始めたぞ。」


「ブヒ。ブヒ。ブヒブヒ。」(ほんとだぞ。主も見てみろよ。クマがすっげ手を左右に振ってる。)


はぁ、今日こそは美人受付嬢とおしゃべりできると思ったけどクマを無視し続けるのはムリかぁ。


諦めてクマのカウンターを見ると男の子を前にしてオレに向かって手招きしている。



仕方ないのでクマのおっさんのカウンターにやってきた。


「なんだよ。忙しいなら、美人受付嬢のところに行くからオレは大丈夫だぞ。」


一縷の望みを抱いて断りのセリフを吐いておく。


「いや~、『採取家』と呼ばれるソラにちょうど良い依頼があるんだよ。」


クマのおっさんから依頼を紹介されたことはいままで一度もない。


十中八九この男の子の依頼だろう。


「なんだその『採取家』ってのは?」


「ん、そりゃ、大量の採取で稼ぐお前の二つ名だよ。」


え~、なんだよその2つ名。


「ソラ、カッコ悪いな。」


「ブヒブヒ」(主にピッタリだな。)


悲しくなるからスルーしよう。


「で、依頼って何だよ。」


「おう、坊主。さっきの話をこいつに話してみな。」


小学校低学年くらいの背丈、茶色の短髪、体系は丸っこい男の子が期待の籠った目をオレに向けてきた。


「シスターが病気なんだ。それで精霊草を取って来てほしいんだ!」


な~に~、シスターだと。


美人かな、美人だよな、異世界のジスター絶対美人だ。


「ふむ、シスターは美人なのかな。」


ジン、パッシー、クマのおっさんが残念なものを見る目を向けてくる。


なんだよ、とっても重要なことだろ。


「え!う・うん。シスターは美人だと思うよ。近所のおっちゃんも言ってたし。」


男の子が微妙な顔をしながら答えてくれた。


しかし、その近所のおっちゃんは要注意だな。


「キミ、名前はなんていうんだ。」


「オレの名前はロイだ。」


「そうか。ロイ、オレはソラだ。こっちの2匹はジンとパッシー。よろしくな。」


「オレはジンだ。」


「ブヒ」(パッシーだ。)


「ソラさんは精霊草を取ってきてくれるのか!?」


「まぁ、報酬次第だけどな。」


「クマのおっさん。精霊草ってなんだ。」


「南の森のどこかにあるって言われる高密度の魔力を内包した薬草の一種だ。」


「ふ~ん、南の森にあるって分かるのにどこかってどういうことだ。おおよその場所も分からんのか?」


「ああ、何度か見つかったことがあるが毎回全然別の場所で見つかるんだよ。」


う~ん、決まった場所にはないのか。


まぁ、魔力感知で高魔力がある場所を探せばなんとかなるか。



「じゃあ、ロイ。シスターのところに案内してもらえるか?」


まずはシスターと話ししないとな。


「どうしてだよ。依頼はオレが出すぞ。」


「いや、きちんとシスターと話しをするこれが最低条件だ。」


「うー。」


まぁ、迷うわな。


「坊主。そいつは悪い奴じゃないぞ。ただ美人に目がないだけだ。」


おいクマあんまりフォローになってないぞ。


「うー、わかった。ソラのおっちゃんついて来て。」


おっちゃん・・・、まぁ、おっちゃんだな。

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