29.Bランクギルド員の実力
ないとは思うがもしレイナさん達が対応できない事態が起きたときに対応できるようにアイテムボックスから無限の弓を取り出しておく。
レイナさん達の戦闘準備が完了してしばらくすると森の中からオレがこの世界に来た日に遭遇した大きなゴブリンが出てきた。
まぁ、あの大きさでゴブリンだったら、オレの認識を改めないといけないけどな。
「はぐれオーガだね。レナ他にこっちに向かって来る反応はないかい?」
やっぱりレナさんがこのパーティーの索敵役なんですね。
「うん!近くには居ないよ!」
オレの魔力感知にも引っかかる生き物がいない。
「ちなみにソラさんはなにか感知できるかい。」
あっれ~、オレにも確認が来たよ。
まぁ、美人に頼られるのは素直にうれしいけど。
運よく好感度が上がったと思おう。
「はい、こちらに向かってくる反応はありません。」
「ありがと。それじゃ、あたいがオーガを抑える、ティリスはとどめの魔法の準備を、レナは用心に周囲警戒。それじゃ行くよ!」
レイナさんがオーガに向かって飛び出した。
「リングさん、あんな大きなモンスターを一人で相手するなんてレイナさん大丈夫何ですか?」
オレのほうがランクが低いくせに心配するのは変あけど、やっぱり美人が傷つくのじゃないかと心配なんだ。
「ははは、何言っているんですかソラさん。相手はCランクオーガですよ、Bランクのレイナさん達が負けるわけありませんよ。逆にそんなことを言ったら失礼ですよ。」
確かに、レイナさんから魔力感知で感じる力強さは俺たち3人を合わせたよりあるかに大きいけどおじさんは美人の心配をしちゃうんですよ。
「ソラ、レイナ姉ちゃんは強いから大丈夫だぞ。」
ジンはレイナさんの強さに確認を持っているみたいだ。
戦闘に関してはおそらくジンのほうがよく分かるだろうな。
そんなことを言っているとレイナさんとオーガの戦闘が始ってしまったようだ。
オーガがこん棒を振り上げてブンと空気の壁に逆らう音を上げながらレイナさんに叩きつけるが、完全に読んでいたレイナさんは半身なることでこん棒を躱しながら一気にオーガに接近するとその勢いのまま大剣で左足の脛を深く切り裂いた。
血が噴き出るほど傷ついた足ではオーガの巨体を支えられるはずもなく左膝を地につけた。
早くもティリスさんの準備が整ったようで呪文の詠唱が終わった。
「レイナいくよ。『三連ファイヤーボール』」
ティリスさんが声をかけたときすでにレイナさんはオーガを切り裂いた勢いのままオーガの向こうに退いていた。
そして、3つの火の玉が身動きの取れないオーガの頭に一発、体に二発着弾してオーガは盛大に燃え上がった。
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魔力解析を行いました。
『プログラム・火魔法』を作成
『プログラム・ループ』を作成
『プログラム・圧縮』を作成
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レイナさんとティリスさん2人であの巨大なオーガを瞬殺してますね。
Bランクというのはこれほどの強さなんですね。
「ほら、心配ないでしょう。」
リングさんの言う通りオレの心配はホントに杞憂でした。
その後も何度かモンスターに遭遇することがあったが、オレが覚えた魔力感知の性能はよほどいいのかレナちゃんより早く見つけて報告して護衛に貢献できた。
そのあとはレイナさん達3人がどのモンスターも瞬殺と全く危なげなく対処してくれた。
あんまりレナちゃんより早く気付くからかレナちゃんがむくれるという事件がおきたのでパッシーを預けて機嫌をとらないといけないということもあった。
そうして日が傾き始めたころ今日の野営地にたどり着いた。
「それじゃ、今日はここで野営だよ。各々テントの準備をした後、ティリスは夕食の準備、リングさんはその手伝い、他の人は焚き火用の枝を集めて。ソラさんは枝集めはあたしと一緒にするよ。」
レイナさんと一緒、レイナさん一緒。
大事なことなので2度言った。
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やる気ポイントを10獲得しました。
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レイナさんと枝集め美人と楽しい会話ができるように頑張ろうとテンション上げていったが、ちょっと考えれば分かることだった。
枝を集めるのは森の中、森に入ってすぐの場所でもそんな場所で会話なんてできません。
ガッカリ。
でもレイナさんに索敵を頼りにしていると言われたことと美人と一緒に居られたことはうれしかった。
ただオレと違ってジンはレイナさんと意思疎通出来ているようだったのは非常に羨ましかった。
ティリスさんの食事がたのしみだ。
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