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242.原始の森へ

王都の前でジンがドラゴンと殴り合いを行った日から五日経った。


ドラゴンを倒した後すぐに王弟は王太子に降伏して内戦は終結した。


もともと王弟もレジル公爵も王国を自分達で支配したかったわけではないらしい。


魔物を隷属させる技術を帝国が発見したことを知った王弟とレジル公爵は現状帝国に勝つのは不可能であると考えできるだけ優位な状態で属国となり帝国の技術を吸収し対等な関係になることを最善と考えていたらしい。


しかし、ドラゴンを倒すような存在(俺)がいるのなら帝国の属国になる必要はないと王太子に下ったようだ。


そんな王弟やレジル公爵には悪いが俺は決してノースエンド王国のためだけに行動するわけではないのだがその辺は王太子いや王様が説明してくれるだろう。


今回の内戦でもっとも活躍した俺達に王太子は約束通り女神の涙を報酬として渡してくれた。


ただ渡されたのが貴族達の前でしかも同時にエレナさんとの婚約まで発表されたが・・・。


どうやら貴族への牽制とレジル公爵への安心材料として見せたかったようだ。


そして現在俺はドラゴンに乗って原始の森にいる。


言うまでもないがこのドラゴンはジンと殴り合いをした女の子に変身?したドラゴンだ。


隷属状態から解放した後、俺達に着いてきた。


俺の眷属ではないから友人?のようなものだろうか。


彼女はどうやら嘗て世界樹の管理人と共に世界を旅したドラゴンの末柄らしく俺の役割をある程度知っていた。


とは言っても俺に着いてきた理由は先祖に憧れてではなく単純に俺といたら面白いことがあるんじゃないかと思ったかららしい。


しかし俺達は知っている。


彼女が俺に着いてくる理由は異世界の食べ物であることを。


原に今も俺は空を飛べるのに背中に乗せられて無理やり報酬としてプリンを要求されているのだ。


「リューネ、原始の泉とやらはまだか?」


女神の涙は今のままでは世界樹を成長させる効果がないらしい。


原始の森の奥にある原始の泉の水を吸収させることで世界樹を成長させる効果を取得するとのこと。


「もうそろそろじゃ。」


普通で有れば原始の森を歩いて目指さなければ成らない。


原始の森には初めてこの世界に来たときにみた巨大なオーガだけでなく様々な魔物がいるらしい。


メインは状態異常を引き起こすスキルを所持する虫系の魔物なので状態異常無効を持つ俺には関係ない。


通常で有れば原始の森の上空もそんな虫たちが出す異常効果を引き起こすスキルの影響があるらしいのだが状態異常無効を持つ俺には全く影響がない。


「それ、原始の泉が見えてきたぞ。」


前方にある霧の隙間から視界一杯の広さの泉が姿を現した。


その幻想的な光景に俺は柄にもなく息を呑んで見惚れてしまった。

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