235.休息
昨晩エレナさんが部屋を訪ねて来た後にプライベートワールドに招待した。
ルシア、エリナ、エルと初めはどう接すれば良いのか分からないようだったがしばらくすると笑いながら会話をしていた。
夕食はエレナさんも交えてみんなで食べた。
経験はないらしいが料理をしてみたいとのことでエリナさんとエナちゃんに交じってエレナさんも一緒に夕食のを調理していたのが印象深かった。
何処からか妻は夫のために料理をしなければならないという情報を仕入れていたらしい。
そんなことはないと思うのだが・・・。
エレナさんは貴族なんだからそういうことは料理人を雇うのもじゃないのだろうか?
さっきの寝間着姿といい一体誰から仕入れた情報なのだろうか?
「それでソラ殿も王都奪還に協力頂けるということで良いですか?」
しまった。
特に意見らしい意見もないのでボーっと昨日のことを思い出していたら王太子に話を振られてしまった。
「はい、ただし基本的に魔物の対処のみを担当させてもらいます。」
「もちろんだ。魔物を除けば相手の兵力のほうが少ないのだ。それなのに自陣営の兵力以外の力を借りたとなったら私に力がないと思われてしまうからな。」
王座を奪われた側なのに取り返し方にも気をつけないといけないとは王太子も大変だな。
人間同士の争いは王太子に任せよう。
「我々の準備があるので三日後に出発する。ソラ殿はエレナ団長と一緒に行動してくれ。」
「分かった。魔物に関しては俺たちに任してくれ。」
出兵の準備などは王太子に任せて俺は三日間ゆっくり待たせてもらおう。
エンドの街では兵士が慌ただしく出兵の準備が始まったていたが俺たちはプライベートワールドでのんびり過ごしていた。
一日目はジンが訓練をしたいとのことだったのでジンゴーレムを百体ほど作ってゼンキ・ゴキとその部下たちを交えて模擬戦を行った。
ジンは複数のゴーレムを相手にしても余裕で相手している。
2体、3体、5体とドンドン相手をして倒していく。
ジンの動きをコピーしたつもりだったけど実際に相手をさせるとその違いがはっきり分かるな。
少しでもジンの動きに近づけるためにこの模擬戦を目に焼き付けよう。
ジンには及ばないがゼンキとゴキもジンゴーレムを一体づつではあるが次々と切り伏せていた。
子分のゴブリン(笑)とオーク(笑)はさすがに一体一では相手ぬならないようで複数で戦っている。
さすがに子分たちに負けていたら俺もショックを受けていただろう。
「思った通り、ソラのゴーレムとの闘いは面白いな。」
模擬戦が終わるとジンは良い笑顔をしていたので満足してくれたのだろう。
二日目はメアと魔法談義?
迷彩魔法を教えて欲しいとのことで光の性質について解説した後に実際に魔法を使ってみる。
俺のように《プログラム》スキルを持っていないメアは魔法をすべて自分で制御しなければいけないので多少苦労したがさすが大精霊(魔女っ子)1日で完璧にものにしていた。
三日目はリーゼさん、エナちゃんと一緒に作物の収穫をして過ごしたあと簡単な魔法訓練をした。今は必要ないが将来何かで役立つかもしれない。
そうして休暇も終わり王都へ向けて出発となった。
どうやら王太子派の貴族や中立を保っていた貴族も王都へむけて出兵しているらしい。
まぁ、ここで行動しておかないと今後の国の運営に関われなくなるかもしれないからな。




