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222/246

222.ジンはやっぱり・・・。

北側の戦闘の様子が見えてきたが何か思っていたのと様子が違う。


外壁の上からジンの雷魔法やパッシーがブレスを吐く姿を想像していたのにそんな様子は全くない。


しかも外壁の上にいる冒険者や兵士も弓は持っているけど矢を全く番えていない。


魔物を掃討し終わったのかと思えば壁の外には今だに多くのゴブリンやオークが闊歩している。


意味不明な状況に近くにいる冒険者に聞いてみた。


「どうして誰も魔物に対して攻撃してないんだ?」


「おお、英雄じゃねぇか。やっぱ来てたんだな。それでどうして攻撃してないかってそりゃあれよ。」


そう言って冒険者が指さした方向をみるとゴブリンやオークがゴミが放り投げられるように宙を舞っていた。


あれだけ魔物の群れに突っ込むなって言ったのにジンはやつ。


お笑い芸人のフリじゃないんだからな。


何が起こっているのかは見て明らかなんだけど一応確認しておく。


「なぁ、ゴブリンやオークが宙にを舞っているんだがアレはなんだ?」


「英雄は良く分かってんじゃないのか?アレは御宅のちっちゃい鬼が暴れまわっているんだよ。初めは一緒に来た爺さんと外壁の上から魔法で発生させたカミナリで対処していたんだけどなぁ。」


初めから魔物の群れに突っ込んだわけじゃなかったんだな。


「それがどうして壁の下に下りて接近戦をすることになったんだ?」


「それがよ、オークの上位種のハイオークが出てきたら急にソワソワし始めてそのまま『オレが倒す!』って叫んで飛び降りたんだよ。」


ああ、強い魔物が出てきたて我慢できなくなったかぁ。


「はじめは俺達も気が付かずに弓や魔法で魔物を攻撃してたんだがそれにも関わらずあんたの仲間はハイオークを吹っ飛ばしてそのまま周りのゴブリンやオークをふっ飛ばし続けているうちに魔物が壁を登るのを止めたころに俺達も気が付いて今ような状態になったんだ。」


結果的には良かったのかな?


ジンに魔物が集中することで外壁へ向かう魔物がいなくなったのからなぁ。


「そうか、現場を混乱させて悪かったな。ジンにも良く言っておくよ。」


「良いってことよ。こっちはすげぇ助かったんだからな。」


俺は冒険者に分かれを告げてジンの元に向かった。


このときには既にジンによってほとんどのゴブリンとオークが切り伏せられていた。


「ジン、あれほど魔物の群れに突っ込むなっていったろが!」


取り合えず出会い頭に一発はたいくておいた。


「イテ!なんだソラか。ゴメン、我慢できなかった。」


「お、おう。次から気をつけろよ。」


ジンに素直に謝られるとは思ってなかったので何も言えなくなってしまった。


反省してるなら大丈夫か。


特に戦闘に関しては俺なんかより正しい判断を今までしているしな。


今回も褒められた行動ではないがデメリットよりメリットのほうが大きかったようだし。


「ブヒブヒ。」(主が来たのなら俺は休憩だ。)


「ああ、お疲れ。ここの掃討ももうすぐ終わるし、東側も南の冒険者達が向かったから大丈夫だろうからゆっくりしろ。」


「旦那様。私は東の状況を確認してきます。」


「分かった。頼む。」


セバスは東側に向かっていった。


ここの魔物も残り4分の1ほどになり不利を悟ったゴブリンが逃げ出した。


俺達の場所からは離れていたし小数なら逃しても大丈夫とほおっておいたがそのゴブリンが宙をまったのだ。


「ソラ、大物が来たぞ!」

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