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219.救援要請

コックローチの被害にあった村の復興を一週間で終わらせたとき≪伝心の腕輪≫からリーゼちゃんの声が聞こえてきた。


「ソラ様!街が大変なのです。お願いです。助けに来てください!」


リーゼちゃんのかなり切羽詰まった様子伝わってくる。


慌しく人が走り回っている音も聞こえている。


「分かった。すぐに向かうよ。」


何事か集まったみんなに見回す。


「ファルスの街で何かが起きたみたいだ。俺をコレからすぐに転移で向かう。みんなにも手伝ってもらうことになると思うからプライベートワールドで待機していてくれ。」


それだけ言うと俺はすぐに《プログラム・空間魔法》で転移を実行した。


一瞬アントレ侯爵の屋敷に転移しようかと思ったが今もそこにアントレ侯爵がいるのか分からない。


もし今も同じ屋敷にいるとしてもいきなり屋敷の中に現われたらいろいろ問題だし面倒だろう。


リーゼちゃんからの連絡は切羽詰ってはいたが数分でどうこうなるほどではないので一旦街の外から様子を伺うためにも郊外の上空に転移した。


そこには俺が想像した以上の事態が発生していた。


街の外壁に何やら生き物が囲んでいるようだ。


しかも一面だけでなく四方すべてを囲んでいる。


これは総力戦だな。


結界による足場を作ってからプライベートワールドへの入り口を開いてみんなを呼んだ。


「強敵はいなそうだけど存分に暴れられそうだな。」


なんだかあの魔物の集団に一人で飛び込みそうで怖いぞ。


「ジン、街の人たちとある程度足並みを揃えてくれよ。間違ってもあの魔物の群れに飛び込むなよ。」


「分かってるぞ。ソラこそ周りの被害を考えずに魔法をぶっ放すなよ!」


おふ。


逆にジンに痛いところを突かれてしまった。


ジンの突っ込みは訛っていないようだ。


「気を付けます。これから四つに分かれて街の四方にいる魔物を掃討するぞ。メアは西側の魔物を足止めと街の兵士や冒険者の支援をして被害を最小限にしてくれ。一人で支えるのは大変だけど俺もすぐに向かうから頑張ってくれ。」


「ふん、心配せんでも主が来る前に終わらせておくのじゃ。」


いつも胸を張っているメアだけど今回はメガネをクイっと上げて知的さをアピールしている。


ただ魔女っ子なので知的さではなく可愛さアピールになっているけどね。


「ジンとセバスは北側を頼む、セバスにも俺の魔法スキルや古武術スキルを共有しておくから上手くつかってくれ。」


「おう、任せとけ。」


「承りました。」


二人は接近戦が得意だから今回はもしかしたら一番やり辛いかもしれないな。


「ルシアとエル、パッシーは東側を頼む。状況を見て北側の応援も頼む。」


「「任せて。」」


(オマカセ)


みんながケガをしなか心配だが俺なんかより強いから大丈夫なはずだ。


「無理は絶対するなよ。転移魔法で送るから現場の冒険者達と協力して上手く対処してくれ。」


視線を回すと全員力強く頷いてくれたので俺の心配性が顔を出す前に転移魔法を発動した。


「ふぅ、やっぱり視界の外に送り出すのは不安になるな。みんなも俺がいないときはこんな気持ちなんだろうか?早く終わらせてエリナ達を安心させよう。」


俺も足場の結界を解いて≪プログラム・飛行魔法≫で街の南側へ向かった。

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