202.女神の涙
昨日の晩もいつも通りみんなで一緒に風呂に入った。
さすがにさすがにそろそろなれるべきなのだが相変わらずガチガチな俺である。
最後まで一緒に入っていられたのが進歩といえば進歩なのかな?
そんな些細な進歩はどうでもよくなることが起こったのだ!
昨晩はリーネさんを何とかエナちゃんと一緒に寝てもらうことを了承してもらって妻二人と仲むつまじい夜を過ごそうと思ってました。
え?
最初はなんだかんだと渋っていただろって。
そりゃ、魔法使いさんには荷が重いと思ってましたよ?
でもね、某スキルのお陰もありますが一度やってしまうと後は坂道を転げ落ちるように・・・。
いや、夫婦仲が良いのは良いことでしょ?
ね、そうでしょ。
話の続きなんですがね。
なんかルシアとエリナが話しているから何かあるとは思っていましたよ。
期待してなかったと言えばうそですけどエルさんも妻二人に連れられてきちゃうなんてね。
俺が暴走しなければ問題ないと思ってたのは間違いでした。
すでに問題は起こっていたようです。
確かにアレだけアプローチがあっても何もしない俺って酷いヤツだとは思うんですけど、二人が三人になったらそれだけ一人に使える時間が減っちゃうんですよ。
俺がもし逆の立場だったら・・・・・。
とかいろいろ言い訳してたんですけど結局は俺の気持ち次第だったわけで仲良く3人で過ごしましたよ。
ええ、そうですね。
結局俺がどうするかなんですね。
そうなるとみんなが言うように・・・、今は考えるのは止めよう。
「お養父さん、お養父さん。」
俺がボーっとしているとエナちゃんが呼ぶ声が聞こえてきた。
「ん、なんだい?エナちゃん。」
「今、みんなで今後の行動を話しあってるんでしょ。」
そうだった。
昨夜の余韻に浸っている場合じゃない。
「ルシア精霊樹に必要なアイテムはあと何があるのかな?」
精霊樹に一番詳しいルシアに質問を投げかける。
「必要なのは女神の涙と太陽の石ですね。」
「女神の涙ってエントの王城に飾られている宝石ですね。」
「「え!」」
エルが女神の涙を知っているらしい。
さすが王女様である。
「エル、それって間違いないのか?」
「ええ、貴族なら誰でも知っている常識みたいなものだから間違いないはずよ。」
そ、そうか貴族の常識ね。
決して俺が常識知らずってことではないよな?
「そうなるとどうやったら譲ってもらえるかだよな。まずはエント王国が何かほしがっているものがないか情報を集めてそれからかなぁ。」
「ソラ、お父様になにか良い情報がないか聞いてみましょう。」
友好国のことなら何か知っているかもしれないよな。
「そうだな。魔物の素材を売っておきたいし一旦グエン王国の王都に戻ろうか。」
「おじちゃん、またお空飛ぶの?」
今回は空間魔法があるのにほとんど使ってなかった転移を使ってみようかと思うんだよな。
「ごめん、お空の旅はまた今度な。」
プライベートワールドから出て初長距離転移をやってみよう。
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