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199.玄武への一撃

玄武が大地魔法で発生させた大岩が雨霰と俺に向かって降り注ぐ。


そんな中俺は自分の予想が正しいのか確認するための行動を開始した。


と言っても難しいことはしない。


《プログラム・素粒子操作》で地面の土を固めてそのまま玄武に向けて射出するだけだ。


実験は俺の予想通りの結果を出した。


射出した土の塊は玄武の表面に当たって『カン』と音が鳴り響いた。


そんなことしてもダメージが与えられないなら意味がないだろって思うんだろ。


でもこの結果が大事なんだよ。


玄武は魔法そのものは無効化できるけどその魔法が原因で起きた2次現象は無効にできないのだ!


このことに気が付いたのは《雷炎の矢》を放ったときに空気の温度が上昇したのを感じ取ったことだ。


自身の魔力の影響は受けないがそれによって起こった2次現象の影響を俺は受けていたのだ。


だからもしかしたら玄武のユニークスキル《動かざること山の如し》も同じようになるのではと思ったわけだ。


これで玄武の倒す算段が立てられる。


今や玄武は俺に攻撃が当たらないことにイラついて迷宮内に地震を発生させている。


お陰で地面に経っていられないので俺は結界で足場を作りながら岩石を回避しないといけない。


ジン型ゴーレムも若干苦戦している。


玄武の獣型ゴーレムは地震の影響を受けてないのにジン型ゴーレムはもろに影響を受けていて動きが悪いからだ。


ただ強度はこちらが上回っているのでなんとか拮抗できている。


早いところ決着をつけないとこのままだとこっちがやられるな。


まずはアイテムボックスから古代の迷宮で魔物が落とした鉄製武具を取り出す。


《プログラム・素粒子操作》で武具の金属元素を集めて行く。


それだけでは全く足りないので周りの土からも金属元素を集める。


集めた元素を通常の結合では有り得ない原子間距離で結合していく。


そうすることで見た目以上の重量をもつ巨大な弾丸を作るのだ。


運動エネルギー=重量×速度 つまり重いほど多くのエネルギーを持つのだ。


出来るだけ重量の重い弾丸を作って玄武の装甲を突き破るエネルギーを生み出さないといけない。


岩石の雨が激しさを増すが弾丸作りは《プログラム》を用いて自動で行なっているので俺は回避に専念しているがやはり玄武の起こす地震が厄介でジン型ゴーレムが遂に押され始める。


超重量弾丸を包み込むように《プログラム・結界》で巨大な砲身を生成。


《プログラム・水魔法》と《プログラム・雷魔法》で推進力用の水素と酸素を精製。


《プログラム・素粒子操作》で金属原子の分子運動を停止し超伝導化。


空気抵抗を無くすために砲身から玄武間にあるすべての原子を《プログラム・素粒子操作》で取り除き続ける。


準備は整った。


あとは点火のみ。


これでダメなら逃げるだけだ。


属性魔法で推進力用に生成した水素と酸素に着火!


密閉された結界内で水素爆発が起こる。


超伝導化で摩擦を無くした巨大な弾丸が打ち出された。


通常であればそのあまりの速度から空気を切り裂く音が聞こえるはずだが空気抵抗の原因である気体が無くなった空間を今はただ無音で玄武に向かって一直線に到達し衝撃音で空気だけでなく大地をも震えさせた。


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