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183.一般兵に王女を頼まれる。


なんとセバスは俺のアイテムボックスへのアクセスだけでなくプライベートルームへのアクセスも可能であった。


よくよく考えればどちらも元々はスマホに搭載された機能だったのだから当たり前と言えば当たり前か。


ただ俺がアクセス拒否を行うとアクセスできなくなるらしいが不便になるのでそんなことはしないだろうけどね。


エルが城から戻ってくると大地の迷宮のある北に向かって空の旅に出かけた。


スマホの機能はすべてセバスが引き継いでいるらしく大地の迷宮までの道案内も完璧だった。


エルは初めて空を飛んで終始興奮気味だである。


エナちゃんとリーゼさんも2回目であったがエルと一緒になって空の景色を楽しんでいた。




そうした楽しい空の旅をした翌日俺は大地の迷宮の前に立っている。


ただコレ迷宮っていうよりただの大きな穴にしか見えないんだけどなぁ。


ただ大穴の前にグエン王国の兵士と思われる犬の獣人と猿の獣人がいるので人が管理しているのが分かるだけだ。


俺はこの二人が居なかったら絶対ここが迷宮って分からないな。


それにしても犬の獣人と猿の獣人が仲が悪いってことはないんだろうか?


もしそうならこの世界では犬猿の仲って言葉は通じないんだろうな。


「これは姫様このようなところにどうされましたか?」


二人ともビシっと姿勢を正して犬獣人が代表して尋ねてきた。


「今日はこの者達と大地の迷宮の最下層を目指すためにやって来たのだ。」


エルさんやおそらくその説明だといろいろ端折り過ぎじゃないかな?


「それでそちらの方はどう言った方なのでしょうか?それに最下層を姫様が目指すとは王様方はご存知なのですか?」


「彼らは父と私の命の恩人であり竜殺しでもあるソラだ。それに父の許可はとってある。コレがその書状だ。」


エルはいつの間に出したのか書類を猿獣人に手渡していた。


「確かに王と将軍の許可が出ていますね。・・・・・王の許可?王の命の恩人。」


「おい。」


「マジか。」


エルを放置して犬獣人と猿獣人が互いに何かを確認し合っている。


「「王が助かったんだ!王国が救われた!」」


二人は互いに肩を組んでピッタリ息を揃えて叫び声を上げた。


「それで私達は通って良いのか?」


エルは言葉の節々にイライラを見え隠れさせていた。


「は!失礼しました。どうぞお通りください。」


兵士二人はエルのイライラを感じ取ってか光の速さで姿勢を正して答えた。


「ソラ殿この度は王の命を救っていただきありがとうございます。そして姫を何卒よろしくお願いします。姫はお転婆ではありますがとても心優しい『ゴホン!』・・・・。」


()()()()()()()?」


「は!失礼しました!どうぞお通り下さい!」


エルの背後に現れた般若を恐れてか兵士二人は全身汗でずぶ濡れになりながら今度こそ道を開けてくれた。


地面が陥没するような音を立てて歩くエルに続いて俺達が大地の迷宮に消えるまで兵士二人は微動だにしなかった。

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