表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
180/246

180.古代の高度文明


「おそらくですけど俺がここ開けれますね。」


俺たちのメンバーで一番新参のエルが驚きの表情で固まっている。


「・・・開かずの扉が開くのか?」


エル以外のメンバーは呆れたような諦めたような顔で頷いている。


「まぁ、見ててよ。俺の予想が当たっているならすぐに開くはずだよ。」


俺は防火シャッターの横のボックスないにある鍵穴に異界のカギ2を差し込んで左に回・・・・らなかった。


・・・、気を取り直して右に回すと特に何の音もしなかったがボックス内のボタンにランプの光を点った。


エレベータのボタンのように↑の印がついたボタンを親指で力強く押し込んだ。


『ガタン』っと大きな音が神殿内に響きわたる。


「なに?なに?」


俺との行動に慣れていないエルは突然響いた音に驚いている。


ゆっくりとシャッターが巻き上げられ始めた。


「開かずの扉が開いた・・・。」


「それじゃ、中がどうなっているか確認しようか。」


エルが壊れたロボットのような動きで案内を再開した。


とても案内できるおか不安になる動きだ。


未探索領域なので冷静な状態でも中がどうなっているのか分からないだろうから変わらないか。


今まで誰も入ってないのなら何があるか分からない。


安全を確保するためも全員に≪結界≫を自動展開するようにしておこう。


今までの工場の生産場所のような広い部屋が隣り合って繋がっていたのとは打って変わって狭い通路が続いている。


人が二人並んでやっと歩ける程度の通路を両サイドの壁に設置されたライトが照らしている。


通路は真っ直ぐなので迷うことなく進んでいく。


今までとの雰囲気の変化のせいなのかそれとも未探索領域にいる緊張のせいか誰も言葉を発することなく歩く。


長い沈黙に俺が耐えられなくなったころ通路の先に扉が見えてきた。


その扉にはこの世界で今まで見た扉には必ずついていたドアノブが付いていなかった。


これはおそらく認証機能の付いた自動ドアではないかと予想している。


「ソラ、すまん。ここもどうやって入ればいいのか私には分からない。」


「俺のいた世界に似たような扉があったからそれと同じなら良いんだけど・・・。」


俺はドアの横にあるパネルに触るが反応は全くない。


電力?魔力?何かわからないがこの装置を動かすエネルギーが来ていないのかな?


パネルの横にこれまた如何にも怪しい鍵穴があったので再び異界のカギ2を仕込んで回した。


するとパネルにメッセージが表示され音声が流れ始めた。


***********

システムに必要だデータが破損しています。


最新のバックアップデータを使用して復旧します。


バックアップデータが存在しません。


システムを初期化します。

システムの初期化が完了しました。


システムを起動します。


ハードウェアに重大な損傷があります。


量産化工場は稼働できません。


試作品製造部のみの稼働となります。


システムが初期化されましたのでマスターキーに登録されていた魔力をルート権限として登録します。


システムの正常起動を確認しました。

******************


何処から何処までかはハッキリとは分からないけどこれで色んなものが動かせるはずだ。


「ソラ、壁がしゃべっていたけど今のはなんなの?」


「今のはこの神殿の機能を一部使えるようになったのを教えてくれたんだよ。」


エルも含めてみんな分かったような分からないような微妙な顔をしている。


「まぁ、もう少し探索すれば分かると思うよ。この扉も使えるようになった物の一つだね。」


ルート権限を持った俺の魔力をパネルに流すと独りでに扉が開いたのを見てみんな驚いた顔をしている。


「ただの扉を魔道具化するとは古代の人々は一体どんな生活をしておったのじゃろうか。」


メアの独白に対して明確な答えは持てずただ現代の日本以上に発達した生活をしていたのかもしれないと想像するしか出来なかった。


気に入っていただけたら『評価』『ブックマーク』をお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ