179.防火シャッター?
昨晩は二人の妻と仲良くイチャイチャして英気を養った。
え?
風呂はどうしたのかだって?
入ったに決まってるでしょ。
風呂好きじゃないけど体を洗わないと気持ち悪いからね。
・・・分かってますよ。
エルも一緒に入りましたよ。
仕方ないでしょ、みんな一緒に入ってるのにエルだけ別って言えないでしょ。
エルが嫌がってるのならともかくね。
しかもエルのヤツ恥ずかしがるどころかロボットみたいに緊張している俺に見せつけてくるんだぞ。
ええ、そりゃ嬉しいんですけどね。
・・・・・。
この話は終わりにしよう。
「お養父さん、ボ~っとして大丈夫?」
「ああエナちゃん大丈夫だよ。ちょっと考え事してただけだから。」
エルから聞いた話だと大地神の古代神殿は魔物のいない安全な場所らしいのでエナちゃんやリーネさんを含めた全員一緒に行くことになった。
大地神の古代神殿を見て思ったことは『これは神殿じゃんくて工場だろ』だ。
だって普通神殿っていったらパルテノン神殿とかせめて教会みたいなところと思うじゃないですか。
なのにここの壁は金属でできてるし、いたるところにパイプが通っていていろんなところで謎の発光をしている物体があるんですよ。
どう見ても工場でしょ。
「なぁ、神殿ってどこもこんな感じなのか?」
「いえ、私の知っている神殿は違うわ。」
良かった俺がおかしいわけじゃないんだ。
「大地神はゴーレムの神でもあると言われているのだ。」
う~ん、それならおかしくないのかな?
「取りあえず案内を頼むよエル。」
古代神殿はまさに工場のような場所であった。
動かないベルトコンベアのようなものの上に箱型の機械がいくつもならんでいたり、一人では抱えられない透明なタンクに謎の液体が入っていたり、いくつもの大型の工作機械のようなものがならんだ部屋があったりしたが目的の物はどこにも見当たらない。
「やはり今まで探索できたところにはありませんね。」
つまり未探索の場所があるのか。
「それで未探索の場所はどこなの?」
「こっちよ。着いてきて。」
まぁ、地図アプリを使えば一発だろうけど、エルに案内してもらうのが一番だろう。
エルに着いていくと防火シャッターの降りた場所についた。
なんで防火シャッターって分かるかって?
そりゃ大きく日本語で防火シャッターって書いてありますから。
しかも防火シャッターの横の柱に見覚えのあるスイッチボックスがあるんですよ。
あのボックスを開けてキーを差し込めば防火シャッターがあがるんだろなぁ。
そして俺は異界のカギ2と言う如何にもなアイテムを持っています。
ほんと俺の都合がいいようにできてるよな。
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