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175.王女の私室


俺とルシア、エリナ、リーネさんは城に向かう馬車に乗って移動している最中だ。


「それにしてもまさか王女様ご自身が迎えにくるとは思いませんでしたよ。」


そう城への迎えに来たのはエルさん自身だったのだ。


普通こういうのは使いの者が呼びに来るものじゃないのか?


「そうは言ってもソラのことが分かるのは私だけだし、ソラも他の人きても本当に城から来たかわからないわ?それと王女様じゃなくてエルと呼びなさい。私もソラと呼んでいるんだし。」


「いや、さすがに王女様を呼び捨ては不味いんじゃないかな。」


「大丈夫よ。親しい相手はそう呼んでるわ。身分に関わらずね。」


なら良いのか?


変に断り続けても良いこと無いだろうし。


「まぁ、そういうならそう呼ばせてもらうよエル。」


「それで今回も護衛の人がいないようだけど大丈夫なのか?」


そう、この王女様は馬車の従者だけを連れて俺達を迎えに来たのだ。


「心配するな。王都の中で森のようなことはない。それに今は従者をしておるがザックは強いぞ。」


う~ん、ザックさんは強いのかもしれないけど王女の護衛が一人って良いのかな?


たくさん居ても窮屈なだけかもしれないけど・・・。


「それに今日はソラがいるから尚更大丈夫だ。」


両腕を掴むエリナとルシアの腕に力が入ったので安心させるために俺も二人を強く抱きしめた。


「ソラと二人の奥方はたいへん仲がよさそうだな。」


「俺なんかを愛してくれているんだ。俺も出来うる最大限の愛情を注ごうとは思っているよ。」


ルシアとエリナは嬉しそうに微笑んでくれている。


そんな会話をしていると王女の馬車を王都でさえぎる者がいるわけもなくあっさり王城内に俺達は入った。


「それではソラと奥方達、私について来てくれ。」


城を案内する人に任せて出迎えの準備みたいなことをするのかと思ったけど違うみたい。


ザックさんも何も言わないから良いのかな。


っていうかザックさんの声をまだ聞いていないんだけどね。


俺達はとある部屋へと王女様に案内された。


ここってどう見てもエルの私室だよね。


「エル。さすがに私室に案内するのは不味いだろ。」


「良いのよ。今日は私の友人として来てもらったんだから。」


それって何か違うのか?


「実はとある事情があってすぐに国として私を助けたことに対するお礼ができない。だから私個人からお礼をしておきたいのよ。それでソラは何かほしいものがある?」


部屋に入るなりいきなり本題をエルが切り出した。


「実は『大地神の機械像』というものを探しているんだけど何か知らないか?」


エルは思案顔で考えた後


「ちょっと聞いたことはないわ。ザックはどう?」


ザックさんも首を横に振っただけだ。


「そうか。大地神を信仰しているグエンの王都なら何か分かるかと思ったんだけどな。」


「ただ、そんなものがあるとしたら大地神の古代神殿でしょうね。」


今は少しでも可能性のあるなら十分だ。


「ちなみにそこにはどうやったら行けるんだ?」


「王都のすぐ北にあるぞ。一応王家が管理しているが特に秘密にしているようなものでもないのですぐに許可をだそう。」


とりあえず行って探してみるか。


「ありがとう。許可をもらったらさっそく行ってみるよ。」


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