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152.ナデナデ


はへぇ?


おじちゃん?


確かに俺はおっさんだからそう言われても仕方が無いがリーネさんは今までそんな呼び方はしてなかったよな?


それに『誰』って俺のことが分からない。


「リーネさんは俺のこと分からないの?」


リーネさんが可愛らしく顎に人差し指を当てながら首を傾げる。


か、可愛い・・・。


じゃない!


「ごめんね~。リーネおじちゃんのこと知らないの。でも何かおじちゃんはあったかくて安心できるよ!」


リーネさんは泣き止んでそう言うと俺に抱きついて来た。


「やっぱりおじちゃんを知ってるのかな?知らないのに知ってる気がする。不思議な感じ~。」


コレは記憶喪失って言うか幼児退行?


精神については良く分からんけど確か精神が耐えられないほどの時に起こる自衛行動の一種だったか?


自分が大切に育てた子供達が死んでしまったんだ精神的ショックは計り知れないものだろう。


俺は怒りは沸くが悲しみは沸かない。


前から思ってたけど俺ってなんか他人の死に対して冷たいよなぁ。


自分の感情に対する考察はいいとしてこの世界に精神疾患に対する治療ってあるのだろうか?


「エリナさんこういうときってどうするべきでしょうか?」


リーネさんの頭を撫でながらエリナさんに聞く。


「・・・・・。」


アレ、エリナさんの視線が一点に集まっている・・・。


あ、落ち着かせるためにリーネさんの頭を撫でちゃったけどよく考えなくてもダメだよね。


俺は撫でるのを止めてゆっくり手を離す。


「おじちゃん、もっと撫でて!」


え!


いやダメだ。


リーネさんが大変なときにそんなことしてる場合じゃない!


あれ?


でもそのリーネさんから頼まれているから良いのか?


「撫でて、撫でて、撫でてよぉぉぉぉ。」


しまった、また泣かしてしまった。


「ゴメン、ゴメン。」


俺は謝りながら再度リーネさんの頭を撫でる。


「エヘヘ。」


ついさっきまで泣いていたのにあっと言う間に笑顔になる。


この感情がコロコロ変わるのはホントに子供だな。


「・・・(ジー)。」


「え~と、ルシア?」


エリナさんだけじゃなくルシアもジッと見てくる。


これはどういう状況?


「もぉ、お母さんも撫でてほしいならそう言わないとソラさんはニブチンだから分からないよ!」


確かに俺は鈍いですね。


女心を読むなんて不可能なんですよ。


てかエリナさんも撫でてほしいの?


「ち、違うわよエナ。何言ってるの。」


「そ、じゃ私はソラさんに撫でてもらうから!」


そう言うとエナちゃんが俺の前に来て頭をこっちに向けてきたので空いている手で撫でてあげる。


「ソラさんってなんか落ち着くのよね。不思議~。」


これの俺の魔力の効果なのかな?


「ソラ。私も撫でてほしい。」


ルシアもか?


まぁ、ちょっと恥ずかしいが俺も嬉しいから大歓迎ですよ。


「分かったからちょっと待って。」


「ソ、ソラさん。私もお願いしても良いかしら。」


結局エリナさんもですか。


「ええ、こんなことで良かったら構いませんよ。」


やっぱリーネさんも俺達で守らないといけないよなぁ。


今日は下記にリンクのあるもう一つの作品『勇者召喚に巻き込まれた脅威の≪適応≫力を持つ黒い悪魔』を複数話更新予定ですのでよろしくお願いします。

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