138.星を手に入れちゃった?
扉をくぐった先のプライベートワールドは視界一面に草原が広がっていた。
そんな大草原の中にポツンとキャンプ場にありそうな丸太で出来たコテージが立っている。
「おお、すげぇ!」
「さすがソラね。」
「やっぱソラの魔道具はすごいな!」
「ブヒブヒ」(主にはもったいないな)
(スゴイ)
地平線まで草原が続いているけど一体どれだけの広さがあるんだろうか?
んん!?
地平線があるってことは球体ってことか。
しかも距離に違和感がないってことは外の世界と同じくらい広い星ってことなのか?
まぁ、そんなことは今はどうでも良いか。
「ルシアここで精霊樹を植樹して育てても問題ないかな?」
「ここはすごく良いです。精霊樹に害を成す者が見当たりません。そして何と言ってもソラの魔力が満ち溢れてるから。」
俺の魔力が満ちてんだ。
まったく分からん。
つまり全く分からんほど俺の魔力と魔素が似ているってことか。
「よく分からないけどここで育てればバッチリなんですね。それではさっそく精霊樹を植えますか!」
どこに植えようかなぁ。
やっぱコテージの隣だよな。
世界樹になるわけだから相当な大木になるはず。
巨木の下のコテージ。
うん、なんか絵本とかで出てきそうな感じで良いな。
そうと決まればコテージの脇に精霊樹を植えよう。
「待ってソラ!」
え!
なぜに?
「精霊樹は世界樹に育つと山のように大きく成るのよ。だから大きく成長するに伴って精霊樹を育てるには大量の水が必要なの。」
それは困った。
見渡す限り草原のこの場所に水源は全然見当たらないぞ。
「なのでソラこの場所で精霊樹を育てるのは難しいと思うわ。」
水魔法で水やりは無理があるだろうし。
諦めるしかないのか?
いやこの『異界のカギ1』も地図アプリ様のようにご都合主義アイテムのはずだ。
あ、そう言えば管理アプリってのが手に入ってたな。
「ルシア何とかなるかも。」
「えぇ!何とか成るの!?」
うんうん、ルシアは驚いた顔も可愛いくて綺麗だな。
「ちょっと待ってね。」
さっそくスマホで管理アプリを開く。
********
植生追加
環境変更
?????
?????
?????
********
植生追加ってなんだ?
草原に生える植物が追加できるのか?
え~とアイテムボックスから植物を選ぶのか。
とりあえず森で採取した『魔力草』『治血草』『魔蓄草』『精霊草』を選択してみた。
「ソラまた何かしたな!」
失礼なまたとはなんだまたとは!
ジンがいきなり俺が何かしたと決めつけてくる。
スマホ顔を上げると草原のそこらかしこに『魔力草』『治血草』『魔蓄草』『精霊草』が生えていた。
ごめん、俺のせいですね。
「ごめん、この空間を管理する機能の中に『植生追加』ってのがあったから試してみたんだけどとんでもない機能だな。もしかしたらどんな植物でも一つ手に入ったらいくらでも増やせるのかもしれないな。」
「ソラは何度言っても前もってに言ってくれないよな!」
「ジンごめん。なんか気になったらついね・・・。」
後でジンのご機嫌を取らないと。
「ソラところで水源はどうなったの。」
「それは『環境変更』って機能を使えば大丈夫。すぐやるよ。」
俺は再びスマホを操作して環境変更を選んだ。
水源を追加してコテージをの周りを楕円形をU字で削ったような形の湖で囲もう。
設定を確定する。
するとコテージの周りが白く光って湖が現れた。
「「「おおおおお!!」」」
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