133.これは受けるしかないよね
「ソラ様が何を気にされているのかは大よそ分かります。魔力のおかげで好意をもたれるといっても第一印象がとてもよくなるだけでその後仲良くなれるかはソラ様次第ですよ。ソラ様の魔力が相手の感情や精神そのものを変質させることは決してありませんから。」
よかった。
もしも俺のせいでみんなの感情が変質していたら《冷静》さんがいても立ち直れなかったかも。
あれかこの世界に来てイケメンになったとでも思えば良いのかな?
生き物すべてに好かれるわけだからフェロモンがすごいと言う方がしっくりくるかな。
「でも生き物に好かれる人って俺以外にもいますよね?その人じゃダメなんですか?」
「ソラ様以外の方ですと精々他の人よりちょっと世界樹の魔素に近いというだけでソラ様みたいに鬼族や半精霊を使い魔にできるなんてことはありません。」
とりあえず現段階の筆頭候補が俺ってことなのかな?
「今後もっと適正の高い人が出てこないですか?」
「すでに300年探して見つけたのがソラ様です。そして残された時間は30年しかありません。それも世界樹を一定以上に育てることを考えると残り時間は無いに等しいです。なので新たな適正者を探すのは実質不可能でしょう。」
「そうなんですね。・・・・!!って300年も探しているんですか!?」
謎の多いルシアさんだけど一体何者なのかますます謎が深まったよ。
「ああ、私は世界樹から次の世界樹の管理人を助ける為に生まれたエンシェントエルフですから寿命は2000年近くあるのです。」
「なるほどルシアさんはエンシェントエルフだから寿命が永いんですね。種族が違っても僕らと姿は変わらないんなんですね。」
「通常のエルフと格好が違うのは私達エンシェントエルフは新しい世界樹を守る一族を管理人と作るために管理人と極めて近い姿になるようになっているからです。」
え、管理人になったらルシアさんと子供を作るってこと!?
ヤバ、絶対顔が赤くなってる《冷静》さん《ポーカーフェイス》さんお仕事ですよ。
「ふふふ、だから依然も言ったようにソラさんが管理人になれば私は身も心も捧げますよ。それに新たな世界樹を育てないとこの世界が大変なことになります。」
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やる気ポイント200獲得しました。
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俺の代わりになる人を探すには時間がない。
そして新たな世界樹が育たないと世界が滅びる。
俺が受けなくても世界が滅びるなら受けるしかない。
それに美人なお嫁さんが着いて来る。
断る理由はないな。
「分かりました。世界のために微力ながら力を尽くします。ただ一族を作る話はもっとお互いを良く知ってからでお願いします。」
美女は好きだけど俺のヘタレ精神ではいきなり子作りなんて無理。
免疫生成期間が必要だ。
「世界樹の管理人をお受けしましたが命の危険はないのでしょうか?」
ルシアさんが目を見開いて意外そうな顔をする。
「え~と、危険はありますけど、ソラ様はすでにコックローチの討伐や迷宮の踏破など十分危険なことをされていますよね。」
そうかドラゴン以外は俺的には十分に安全マージンを取っての行動なんだけど一般的には十分危険なことをしているのか。
「確かにそうですね。それで一体なにから始めたら良いのでしょうか?」
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