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127.リーゼちゃんの〇〇


「それでお父様。ソラ様への報酬はお決めになられましたか?」


アントレ侯爵はリーゼちゃんの手前俺に怒りの感情をぶつけれないので何とも言えない表情になっているよ。


俺への怒りとリーゼちゃんに怒られる悲しさとリーゼちゃんと話す嬉しさがごちゃ混ぜになってるのかな。


まぁ、リーゼちゃんは全く気に留めていないみたいだけど・・・。


「う、うむ。ソラ殿には金貨10枚を報酬として与える。」


おそらくこれでもアントレ侯爵は無理していると思うよリーゼちゃん。


だって金貨10枚。


日本円で約1000万円。


まぁ、最近稼ぎの量が半端なくてそんなにありがたみを感じなくなってしまったけど。


リーゼちゃんの顔がドンドン曇っていく。


どうしたんだ?


「お父様は私のことがお嫌いのなですね・・・・。」


アントレ侯爵はこの世の終わりみたいな顔になっている。


「な、何を言うんしゃリ・リーゼ。ワシはおまえのことがこの世で一番大事じゃぞ。」


「それならばどうして私を助けてくださったことに対する謝礼金がたったの金貨10枚なのですの?」


「そ、そのかわりファルスが落ち着いた折には我が家へ招待し珍しい魔道具をお見せしようと思っておる。それに加えてすべてではないが王家にある魔道具もお見せできると思うぞ。」


それを聞くとなぜかリーゼちゃんは満面の笑顔になる。


特に金額が上がったわけでもないのになぜだろう?


やっぱり王家の魔道具を見せるのはよっぽどのことなのかな。


「それは素晴らしいです。でしたら感謝の意を示すためにも私自らソラ様を歓待いたしますわ。」


アントレ侯爵はリーゼちゃんが俺の歓待役をするのが嫌なのは良く分かる。


その証拠にリーゼちゃんの前なのに俺を苦々しげに見てくるのだ。


「ソラ様。こちらが今回の報酬である金貨10枚です。」


セスさんがいつの間にか金貨の入った袋を持って来ていた。


絶妙にリーゼちゃんからアントレ侯爵を隠しています。


さすができる執事は絶妙な仕事をしますね。


「は、ありがたく頂戴します。」


恭しく両手で金貨を受け取った。


「それでは報酬の話もついたのでもう帰って良いぞ。」


アントレ侯爵は俺にさっさと帰ってほしいのかシッシと手を振っている。


「お父様?」


「リーゼ違うぞ。ソラ殿にも都合があろうから長い時間引き止めるのは悪いと思ってのことじゃぞ。」


いや、絶対俺を追い払いたいだけどと思うな。


「ソラ様。私の配慮が足りずにすみません。お仲間がお待ちの部屋へご案内します。」


アントレ侯爵はもう諦めたのかリーゼちゃんが俺を案内することに対して何も言わなかった


俺は頭を下げた後セスさんの開けてくださった扉から退室した。


使い魔達が待ちくだびれてないか心配だったが俺と違って美味しいお菓子と飲み物で歓待されていたようで心配は無用だった。


お菓子のお土産までもらった俺達は屋敷の門でリーゼちゃんとアンさんに見送られて屋敷を後にする。


今日はもう遅いので宿に帰って明日ルシアさんに依頼の品を届けることにしよう。


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