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12.街への移動がめんどくせぇ2


《原始の森》から出てきた巨大ゴブリン(確実に違うと思うが)を横目に見ながら通り過ぎ、運よく新たなスキルを取得してから1時間以上歩いてやっと大岩の麓まで来た。


大岩とは言っているが実際は山といっても良いくらい大きな岩ではあるのだが・・・。


そして今はその岩に背をもたれ休憩しながら足を自分でマッサージする。


パッシーは変わらず頭の上でへたっている。



「ふ~、疲れた。」


スーツの効果の快適で汗をかかないのは助かっているが運動不足のおっさんには自然の草原を2時間歩き続けるのはかなり疲れる。


「ブヒブヒ『ビシ』ブ!」(オレも疲れたぜ、・・・イテ!)


イラっときたのでパッシーにデコピンをかましやった。


「おまえは頭に乗ってただけだろうが。それよりパッシーお使いだ!ア○○リアスを買って来い!」


もったいないが体調維持は大事だからと銀貨15枚を出してパッシー本来の仕事パシリを命じる。


元の世界で15万円超高級スポーツドリンクだ。


まるで砂漠の真ん中でも買えると考えれば多少が納得できるのか。


水は12万円と少し安いのだがこの世界に来る前も大量に汗をかいていたのでミネラルの補給も用心のためにしておいたほうがいいだろう。


こんなところで倒れたら≪安全確保≫さんの時間が切れてお陀仏だしな。


「ブ~ヒ」(りょ~かい)というとオレの手から銀貨が消えると同時にスマホが振動し始めた。


スマホを確認するとどうやらアイテムボックスの中に買ったものは入るらしい。



**************

・異世界のスポーツドリンク

次元を超えたことでマジックアイテム化したスポーツドリンク

これを飲むと2時間の間持続的に疲労を回復する。

**************



現状大変ありがたい効果を持ったアイテムになっている。


ちょっとは値段に貢献しているかもしれない。


早速アイテムボックスから取り出して飲んでみる。しっかり冷えたおなじみの味がする。


「はあ~、生き返る~。」


運動後のスポーツドリンクは体に染み渡るね。


「ブヒブヒ『パシパシ』」(オレにもくれ~)


パッシーがオレの頭をたたきながらなにもしてないくせにそんなことをのたまわってる。


お使いスキルを使ってスポーツドリンクを買ったが金はオレが出しているしな。


まぁ、でも少しくらいはいいかとパッシーに渡してやる。


「少しだけだぞ・・・・。はい終わり。」と2,3口で終わらせる。


後で必要になるかもしれないので半分ほど残してアイテムボックスに保管する。


「ブヒブヒ~」(もっとくれよ~)


パッシーが講義の声を上げるがスルーして立ち上がろうと思ったら急に地面が揺れ始めて立ち上がれなくなってこけそうになったのを両手をついてなんとか堪えた。


「うおお~、何だ、大きい地震か!?」


恐怖耐性を得たからか冷静に周り状況を確認する余裕がある。


「ブヒブヒ~」(主、なんとかしてくれ~。)


オレの使い魔が何もせずに頭にしがみついたまま、主のオレに対処を丸投げしてくる。


困ったブタだ。


さっきから気のせいか揺れに連動して後ろの岩が動いている気がするな~。


すいません現実を見ます。確実に動いてます。


≪安全確保≫さんがいるからと大岩のそばにいるのは悪手のはず。


「パッシー、岩から離れるぞ」


大きな揺れで立ち上がれないので四つん這いで大岩からなんとか離れる、パッシーは頭にしがみ付いて目とつむってやがるよ。


役立たずが。


そうしてパッシーを頭に乗せたまま大岩から離れ後ろを振り返って見ると。


「おお~、でかいカメ?だなぁ~。あれだけの巨体をあの足で支えてるってことはファンタジーおなじみの魔法が関係するのかな?」


《安全確保》さんが仕事してくれてるのかオオガメはこちらを気にすることなく大地を揺らしながらゆっくりした足取りで(ただ尺度の問題で走っても追いつけない速度)で遠ざかって行った。


その間パッシーは身動きもせずにじっと目をつむってたみたいだが。


まだまだ街までの道のりはつづく。はぁ、めんどい。

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