118.リーゼちゃん捜索隊
リーゼちゃんの魔力が外壁方向に向かって時々止まりながら動いているのが感知できた。
とある区画で急に魔力感知が出来なくなった。
いや、魔力感知は出来ているけどリーゼちゃんの魔力だけ感知できない。
「ソラ?どうしたんだ?リーゼは見つかったのか?」
「ああ、外壁の方向に向かっているのは感知できたけど急に反応が無くなったんだよ。」
「おそらく魔力を遮断する魔道具が設置されていると思われます。それだけの設備を持っているとなるとただの人攫いではありませんね。やはりソラ様は手を出されないほうがよろしいかと・・・。」
「アンさん心配してくださってありがとうございます。でも貴族のいざこざに巻き込まれることよりも知り合いの女の子に何かあった場合の方が後悔すると思うんですよ。だからこれは俺が好きでやるんです。」
ちょっとカッコつけてみました。
でも女の子何かあったほうが後悔するのはホントですよ。
なんかアンさんが若干呆れ顔をしてため息を吐いてるけどきっと気のせいだよね?
「分かりました。その代わり私もご一緒いたします。」
むむ、出来れば女性には安全のなところにいてほしいが・・・。
「ソラ、心配しなくてもアンは強いぞ。たぶん接近戦ならソラも敵わないぞ。」
そう言えば初めて会ったときもジンがそんなことを言っていたな。
「分かりました。それでは一緒に行きましょう。」
ギルドを飛び出しリーゼちゃんの魔力を最後に感知した外壁に向かって走り出す。
驚いたことに俺とジンの走る速さにアンさんが付いて来ている。
ジンの言った通りアンさんはかなりの強者なんだと改めて認識した。
最後に俺がリーゼちゃんを感知した場所にたどり着いた。
しかしここからどうしようか・・・・。
一言で言えばここはスラム街みたいなところだ。
まぁスラムと言うほど荒れた場所では無さそうだけどな。
この付近にリーゼちゃんがいると思うんだけどどうやって探そう。
「ジンって人の気配を探ったりできないかな?」
「う~ん、どうだろ。たぶん闘気を探れば良いんだろ?」
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ジンが≪気配察知≫LV1を獲得しました。
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「ソラ、たくさん気配を感じるけどで誰が誰がかは分からないぞ。」
天才的にスキルを獲得したジンだけど感知したものの違いまでは分からないか・・・。
まぁ、俺も魔力感知と魔力解析の併用でできることだからな。
・・・・・、あ、そうだ地図アプリを使えばなんとかなるかも。
困ったときの地図アプリ様!
「ソラ良い方法を思いついたか?」
「ああ、おそらく地図アプリを使えば何とかなるかもしれない。」
「ソラ様なんです地図アプリとは?」
「ちょっと特殊なアイテムを持っているんですよ。」
さっそく地図アプリを使って内容を確認していこう。
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