101.幸運の神?
今度は何がでてくるのかドキドキワクワクしながら宝箱が出現するのを待っている。
今までと同じように魔方陣が発光し終わると宝箱が出現した。
宝箱を開けて中身を確認すると中には壊れた機械が入っていた。
************
・壊れた自動人形の心臓部
遥か古の時代に動いていたロボットの心臓部
************
え、自動人形ってオートマタ?
それともロボですか?
もしかして『いけ鉄○』とかできるんですかね。
あ、サイズが全然違うか。
でも、壊れてんだよな。
まぁ、直す方法を見つけるまではアイテムボックスの肥やしだな。
「ソラ、なんだそのガラクタは?」
「ブヒブヒ」(ゴミだなゴミ)
男の浪漫を馬鹿にするヤツにはお仕置きだな。
ってことでパッシーにデコピンをしておく。
「ブヒブヒ!」(なぜいっつも俺ばっかり!)
「それはパッシーが一番オレを蔑ろにしているからだよ!」
パッシーには一度自分の言動を振り返ってほしいものだ。
ブツブツ文句を言うパッシーは放って置いて宿に戻るか。
翌日俺達は再び5階層と10階層のアイテム回収リレーに挑む。
今日、もし目的の物が一つも出なかったらジンが何か言うかもしれないな。
今まで懸賞に当たったことない俺のリアルラックには期待できない。
今度は試しに俺以外の誰かに宝箱を開けてもらうか。
よし俺の癒しの象徴ポックルに開けてもらおう。
そしてこれがポックルの力だ!
5階層 ポーション、護符、鉄の盾、護符、木の杖、ポーション、鉄の剣
10階層 収魔石のペンダント、マジックポーション、鋼鉄の剣、ポーション、鋼鉄の盾、収魔石のペンダント、マジックステッッキ
さすが俺の癒し!
ポックル!
欲しいアイテムが2組も出てきたぞ!
「良かったなソラ、今日も出なかったら絶対文句言ってたぞ。」
やっぱりジンは昨日思うところがあったんですね。
「ブヒブヒ」(主の運の無さがよく分かる結果だな)
パッシーは口を開けば俺を卑下することしか出来ないのか?
とりあえず強めのデコピンを喰らわす。
いつもより強い痛みからかパッシーは額を押さえで呻いている。
「ソラ、早く16階層に行くぞ!」
「はいはい。」
急かすジンを先頭に俺達は16階層の攻略に向かう。
16階層からはオークソードマン、シールドオーク、オークアーチャー、オークマジシャンが群で現れる。
しかし、アイテムを手に入れるために昨日今日と何度も戦っているため作業のようにオークの群を殲滅してどんどん奥に進んでいく。
そしてあっという間に辿り着いた20階層。
相変わらず安定のボロい扉の向こう側にはギルドでの情報通り、オークソードマスター、オークナイトオークレンジャー、オークソーサラーが待ち構えている。
こいつらはオークの頑強さも厄介だがその上通常のオークに比べて反応速度も高い。
ジンのスピードにもある程度反応できるだろう。
十分に注意しないといけない相手だ。
なんで俺のリアルラックって低いんだろ?




