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魔法少女達の宴

ダブルドラゴンと乙女の祈り

作者: 星宮雪那

私、魔法少女のサポートキャラやめる!

その日、運動会だった。

だが私、神楽坂澪は運動が苦手だ。

なのにクラスで抜擢されて、運動会で苦手な百メートル走で転んだ。

そりゃもう派手にすっ転んだのだ。

しかもその時頭から転んだ。

顔面ズシャー!

とか乙女としてどうなの?

とか思うけれど。

小学一年生だし、大人と違い頭が大きな頭身なので仕方ないよねって思うんだ。

まあそのアホ過ぎるショックで、いわゆる前世の記憶ってのを思い出したのですよ。

この世界が前世に遊んだ乙女ゲームに限りなく近かった。

タイトルは[ドラゴンズ☆マジカル]

不思議な喋る動物、ローズと出会い。

魔法少女に覚醒したヒロインは、謎解きと人助けと恋と冒険をする。

ヒロインがローズに出会うのは中学一年生。

ローズに貰った不思議なステッキで変身すると、17歳になる。

私は先輩魔法少女として、ヒロインをサポートする役目だった。

近いけど違う部分もあったんだ。

当初は憑依も疑ったけれど、生まれた時からの記憶もがっつりあるし。

前世の私と混ざった感じかな?

因みに私のポジションは、ヒロインのサポーター。

うん、めんどくさいね。

と言う事で、私は早い段階でその役割を放棄した。

いやぁ、ヒロインがモテモテとか誰得?

っとか思わない?

眺めるなら目の保養だけど、自分がモテようとも思わないかな。

恋人になるなら刺激的な人より、安心して一緒に居られる人が良いと思うのは、幼女としてはアレだけど。

前世の恋で苦労しすぎてぶっちゃけ夢は持てないんだよね、三次元。

だって一人でもイケメンってプライド高そうで大変そうなのに。

トラウマ持ちとかヤンデレとか、極端に走る人って疲れるし色々面倒くさいからね。

沢山のイケメンに気を使って空気読んで話題ふって、その周囲にも気を配り。

こまめに相手するとか、ぶっちゃけ普通の神経なら罰ゲームだよ。

心臓が豪の者だと思うよ、逆ハーレム系ヒロイン。

そんなモテモテになりたい肉食系女子なヒロインは、自力で何とか出来ると思うんだ。

大体個人情報を網羅出来るとか、サポーターは色々おかしいよね。

何処の諜報員なのよと。

なので、未来の攻略者達やヒロインや悪役令嬢さん方と距離を置く。

すると何故か怪我したグリーンっぽいドラゴンを一匹拾ったら謎の組織に追われた。

魔法少女になる為の獣のローズさんには、その為会わなかった。

だが、その組織から上手く隠れる間に、チートを活かして株を転がし、通信教育を受け。

見事飛び級を果たした。

何故か、途中でもう一匹ドラゴンを拾う。

今度はレッドドラゴンっぽかった。

ダブルドラゴンの加護を貰い、魔法少女通り越して魔導師になってしまいました。

そしたら髪の毛が茶髪から白っぽいプラチナブロンドに変化。

スタイルも細身で、同年代よりは背が高くなった。

ドラゴンってこの世界居たのか…。

少なくとも、魔法少女の概念はあっても、ドラゴンとかモンスターとかは居なかったような?

ドラゴンに見えるエフェクト魔法とかはあったような?

全キャラクリアして居無いから、うろ覚えです。

まぁタイトルにドラゴンって有ったから、居たのかもしれ無いね。

まあでも前世の日本とは、近くて遠い異世界って感じの世界観なのかもね?


あ!因みに、私が住んで居たのは自分の家です。

プチ家出と言うか、謎の組織から逃走劇したのは数日くらいですが。

元々あの家には私しか住んで居ません。

家族は幼い頃亡くなったらしい。

なのにあの家は不思議で、周辺から認識されておらず。

人は訪ねてきません。

食品や生活必需品は定期的に届けられ。

何もかもが保証されてました。

何故か料理も完成品が並べられ、お弁当も起きたらおいて有ります。

至れり尽くせりでした。

後で分かったのは、どうやら亡くなった両親は妖精に愛されるタイプて、私の世話は妖精にさせて居たみたい。

我が家が認識阻害の術に囲まれていると知ったのが、ダブルドラゴン拾った後です。

それまで妖精とか見えなかったもの。

本当、ドラゴンとか魔法少女とか妖精さんとか、凄くファンタジー要素たっふだよね。

髪の毛とかもその人の属性別にカラフルな色だし。

まあともかく、家出を心配して話しかけてくれた妖精達からの説得で、隠れ通路から実家に帰還。

以後実家に隠れ住みながら、家にあった魔導書を勉強。

通信教育を受け始めたのもこの頃です。

私が本来12歳の小学六年生の時、飛び級で三学年上の中学三年生年生になりました。

この差は意図的です。

同級生のヒロインが中学へ入学しても遭遇出来ない学年ですから。

安心して通学を始めました。

すると何故か遭遇した本来の同級生の攻略対象さんに睨まれました。

寡黙で人嫌いメインイケメン。

荻野目紀章君は、ヒロインが本来折るはずの悪の魔王の組織入りへのフラグを止められなかったのでしょうか?

でも、彼以外の逆ハーレムをヒロインは無意識に作り上げてました。

しかも、変身魔法は初め偽物をつかまされてヤンキー少女になってましたし。

色々おかしいよね。

あと、王子的イケメン健君が、何故か男の娘に覚醒し。

私の代わりに魔法少女になってたよ。

うん、下手な女の子より可愛い。

キュンキュンするね!

因みに魔法少女はあと三人居て、攻略対象は10人だったかな?

まあ、私にはもう関わりが無いので、記憶にもないです。

が、しかし。

どーも私の設定。

別のゲームの設定が混ざったのか。

15歳の時、ファンタジーな異世界にトリップしちゃったよ!

言葉とかは通じたから、記憶喪失って事にしたの。

まぁ日本人にしては元々顔立ちが西洋人風で、髪もプラチナブロンドになっていたから、とりあえず異世界人からは、現地の人としか見えなかったみたい。

やはりと言うか、カラフルなんですよ。

この世界の人々の髪色もドハデです。

あ、拾ってくれたお婆さんとお爺さんは、凄くお人好しのパン屋さんだったから。

細かい事は聞か無いし。

モンスターに息子夫婦と孫が殺された直後とかで、私に孫と重ねちゃったのか、凄く可愛がってもらった。

それから、パン屋の手伝いをして異世界で生きてます。


それから三年して、お爺さんとお婆さんが買い出しの後にモンスターに殺されて。

又私はひとりぼっちになってしまった。

短かい期間だったけれど、家族の温かさを教えてもらったので。

そりゃもう幼子みたいに泣きじゃくった。

老夫婦の亡骸を運んでくれた若い冒険者のソルト君が、オロオロと慰めてくれたの。

間に合わなくてごめんって何度も謝ってくれて。

彼が悪い訳じゃ無いのにね。

私が落ち着くまで、優しい冒険者さんは数日一緒に居てくれたんだ。

彼はこの世界の勇者様の連れとかで。

世界を巡ってモンスター退治とかしているらしい。

何でも召喚勇者とこの世界産まれの勇者というのが二種類居て。

彼の仲間はこの世界産まれみたい。

勇者は居るけど魔王も居るのかな?

と思ったら。

この世界には魔力の高い魔法族の魔法王は居ても、魔族や魔王と呼ばれるヤバげな存在は居無いんだそうだ。

どちらかと言うと、モンスター退治がメインになった感じなの。

MMOとかRPGとかの、魔物の山とか魔物の森とかダンジョン辺りにはボスが居て。

そういうのを冒険者達が倒しに行くらしい。

この世界の勇者も素質次第で複数居て、数ある職の一つって扱いなんだって。

むしろ召喚勇者がレアで。

神の加護持ちがチートみたい。

え?私?

うん、多分召喚勇者だろうけど。

私パン屋継ぐからやら無いもん!

なんて思ってた時期も有りました。

あれから二年程経過したある日。

あの冒険者ソルト君が大怪我してしまったのです。

その時、村も半壊。

私のパン屋さんも壊されてしまいました。

その時プツンとしてしまい。

冒険者のソルト君を回復魔法で全快にして。

ダブルドラゴンちゃんを駆使し、大量発生して暴走するモンスタースタンピードを殲滅。

うん、召喚勇者とばれました。

記憶喪失は、召喚のショックって事に勝手に納得されました。

色々思い出した事にしたの。

仕方ないよね、あんなに暴れたら。

その後、パン屋を再興しようとしたら、王様にバレて城に招致されたから面倒なので荷物まとめてダブルドラゴンに乗って逃亡。

何故かソルト君もついて来る事に。

その後、元の世界に帰還する頃には、ソルト君とラブラブになってました。

もしかしたら、私の亡くなった両親も異世界人からの迷い人だったりして?

とか思ったのは、ソルト君との間に双子の女の子ができてからだったします。

二人は見事に私のダブルドラゴン見つける前の日本人の髪色でした。

いやぁ、ソルト君が髪の色にビックリしてましたが。

私の元々の色って言ったら安心してた。

浮気なんてし無いのにね。

ともかく、私の魔法でちょっと小細工して。

ソルト君や子供達の身分証明書とか戸籍とか作りました。

チート悪用?

いえいえ、有効利用ですよお代官様。

使えるものは使わんと。

だって年金保険税金は払ってますもの。

てか身分証明書無いと医者にかかれないのは地味に痛いものね。

それから、私の子供時代に転がした株とかモロモロがボロもうけで。

遊んで暮らせるレベルの大金持ちになりました。

ソルト君は異世界の出来事をまとめた本を名前とかボカして書いてファンタジー小説家になりブレイク。

さらにお金持ちになりました。

娘達は年頃になったらやはり召喚されかけたので、マジックキャンセルさせ。

この世界で平和に過ごさせました。

どーも召喚誘拐したがる他力本願の異世界人って、いいイメージ無いんですよね。

ソルト君達みたいないい人も居るんだけど。

ほんとやあよね。

そんなわけで、魔法少女にもサポートキャラにも召喚勇者にもならなかったけれど。

淋しかった我が家がとても賑やかになりました。

今とっても幸せです。


後日、モール店で双子を前と後ろにおんぶして買い物して居たら。

紀章君に会いました。

こちらを見て、なにやらとってもショックを受けた顔してましたが、何かあったのですかね?

無事真人間に戻れたみたいだけど、ヒロイン達とは上手くいかなかったのかな?

特に会話も無く、少し距離もあったし。

私関わった事ほとんど無いからスルーして移動しちゃいました。

風の噂で、紀章君はずっと片想いして居た相手が居て。

イケメンなのに一途に結婚せず、彼女と再会できた時には、もう人妻で子持ちで幸せそうだった。

ショックで灰になり。

他の街に引っ越したと聞きました。

…私?まさかね?


魔法少女の裏で面倒な事になったサポートキャラのお話です。

メインの魔法少女達はミオの存在は知りません。

まぁゲームとも姿変わってますし前世の記憶持ちだったとしてもわかりづらいですね。

あ、攻略キャラの紀章くんは近眼寄りで、ガン見するとき元々ツリ目なのが睨んでいるように見える罠。

実は澪ちゃんに一目惚れしていて見てただけです。

じつにヘタレでまごついている間に、異世界人とゴールインサれちゃいました。

残念なイケメンさんです。


それと澪の家の妖精さんたちが見える前は。

澪はステルスなメイドさんが居るのかと思っていたみたいです。


ではまた。

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