END
杉山とミサキ そしてゲーマーズと共闘関係にあるウィザードの7番が召喚された
何もないまっさらな空間である
フェニックスは7番の隣で遥か前方を見据えている
「何ここ?」
ミサキは上も下もわからないまっさら空間に戸惑う 7番はフェニックスを通して 遥か前方に何かがいることを感じている
「杉山さん ゲームマスターがきます」
7番がいうと杉山はアサルトライフルを構えた
「やることは決まってる 付き合ってもらう ゲームマスターを殺す」
空間全体に声が響く それはゲームマスターの声である 感情のない無機質な声だ 人としての温もりなどはない木葉とも違う種類の声だ
およそ人とは呼べないサイズの人型が歩み寄ってきた
「最高ランクに到達したプレイヤーは初めてだ
選択することを許可する レギオンの終了に伴う全プレイヤーの解放か
さらなる戦いを求めてのクラスチェンジか
選ぶがいい」
それを言う人型の口は動いていない 一見男とも女とも見える人型の鉄の塊 まるで拘束されていたかのように体全体からケーブルが伸びている
「なぜおれたちに戦いを強要した?」
杉山はゲームマスターに問いかける
「選択することを許可する・・・」
杉山の問いかけを無視してゲームマスターは繰り返す
「こいつただの機械だよ!!」
ミサキが叫んで銃弾を放った それに続き杉山もトリガーを引いた
銃弾がゲームマスターの鉄の体に弾ける 避けることもせずにゲームマスターは杉山に選択を迫る
繰り返す無機質な言葉 7番はフェニックスに攻撃を指示する フェニックスは眼前に光を集め始めた やがてそれが一筋の刃となった
ミサキにゲームマスターが襲いかかる
武器や魔法といった類いのものではなく 原始的な物理攻撃だ 鉄の腕を振り下ろしミサキを狙った
瞬間 フェニックスの放った光の刃がゲームマスターを貫いた 振り下ろしたはずの腕が吹き飛び 細かな部品として飛散する
それらを浴びながらミサキが悲鳴をあげた
杉山は銃撃を加えつつ背後に回ってロケット砲を発射した 着弾したゲームマスターの背中が爆発し 無数のケーブルが生き物のようにうねる
しかしダメージはない ミサキも距離をとって杉山と挟み込むようにして銃弾を放ったが銃弾は弾かれる
「杉山さん銃弾が効いてない!!」
ミサキが声をあげる前に 杉山はシルバーホワイトでゲームマスターの足を貫いた 刃が通る
冷気が刀身よりゲームマスターへと伝わる
だがゲームマスターの体は凍結せずに動いた ゆっくりとではあったが巨体である 次にゲームマスターが狙うのは7番である 腕を吹き飛ばしたフェニックスではない
「逃げて!!」
ミサキが叫びつつ全力で銃撃を続ける しかしその歩みは止まらない シルバーホワイトの攻撃も無意味である
フェニックスがゲームマスターに立ちはだかる 長く伸びる無数のケーブルが動き フェニックスにまとわりつく
それらは太く重い 飛ぶことさえもさせずにフェニックスを拘束しようと次々にまとわりつく
フェニックスはそれらを融解して身を守る
そこを強引に残った腕を伸ばしてゲームマスターがフェニックスを掴んだ 腕は瞬時にして高熱を帯びた だが幾らかの猶予がある
ゲームマスターが7番を攻撃するには十分な耐性が腕にはあった
杉山がシルバーホワイトを引き抜き ケーブルを伝ってゲームマスターの体を登る
7番が逃げようと走るがゲームマスターも速度をあげる
フェニックスはさらに高い熱を帯びてゲームマスターの融解を加速させた 指が溶けてやがてそれが前腕にさしかかるとフェニックスが自由をとりもどす
杉山がゲームマスターの頭部に到達すると渾身の力を込めてそれを突き刺した それでも動きは止まらない
フェニックスがもう一度光を集め始める
ゲームマスターはただの残虐な機械として動き一切の躊躇もない 溶けて今にも崩れ落ちそうな腕を7番に伸ばした
まだフェニックスの攻撃には時間を必要とした 確実に敵を葬るためにフェニックスはより多くの光を眼前に収束させているのだ
「砕けろ!!」
杉山が叫び 祈るようにシルバーホワイトに身を任せると ゲームマスターの鉄の体を冷気が包み込んだ
それはフェニックスが収束した光の刃を放つには十分な時間を作った
「杉山さん離れて!!」
7番が叫ぶとフェニックスから光の刃が再び放たれた その威力は前回とは比較にならない
瞬時にゲームマスターの体を直撃する
杉山は寸前に離れて攻撃を逃れた だが着地の衝撃で体を強く痛めてしまう
シルバーホワイトもろとも フェニックスの攻撃はゲームマスターを一片残らず無へ返した
7番が杉山に駆け寄る フェニックスの攻撃の熱の余波で頬が焼けているのが見える
「薬まだあるよ!!」
ミサキが言うと7番に薬を放った 杉山は激痛に見舞われながらも ゲームマスターの消滅に満足そうに笑みを浮かべた
やがて三人の体が光に包まれて現実へと戻された
レギオンが集結したのだ 全てが終わった




