ABILITY
男の大剣はロケット弾を弾き爆発さえもそらした
杉山の持つシルバーホワイトと並ぶ特別な武器である
「遠近自在の戦闘スタイルに特殊防御スキル
勝ち目はないってことか・・・」
男の大剣の威力と強化された筋力 規格外の戦闘力であったが 杉山の長剣シルバーホワイトを破壊することはできなかった
戦闘が長引けば有利になるのは杉山である だが一撃直撃すれば杉山の肉体はもたない
「手を組まないか?ソロプレイヤーなんだろ?」
男が提案する
油断を誘っているのだろうと杉山はアサルトライフルを向けた
「もうすぐワイバーンの群れが飛来する
連中の鱗は通常兵器では抜けない もちろんその長剣だけでやるって言うのなら構わないが ここは共闘すべきだろ?」
遠距離攻撃無効のスキルがあってもワイバーンの群れを相手に一人では太刀打ちできない
ドラゴン一体に苦しめられた過去を杉山は忘れていない
「二人ならどうにかなるってわけでもないだろう?」
杉山が言うと男は詳しく説明を始める
生き残るためにクランを問わずに協定を結ぶ例外もあるのだという
そしてそれらは今回のレギオンでも行われるのだそうだ それでも実力のないプレイヤーは排除されるという
「特殊武器を使えれば問題ないさ スキルだけではなくて 特別なアビリティを持った連中が集まってる
兄さんのような防御スキルは初めて見たけどさ
一時的な混成クランも悪くないさ 共闘を提案してるクランも大手だ」
男は杉山が今回初めてのレギオンであることを匂いで感じていたのだろう
長い消耗戦で派手に動いていればそれを敏感に嗅ぎ分ける連中がいる ルーキーに対してベテランが好意的であるとは限らない
「ケルベロスっていうクラン聞いたことあるだろう?
とりあえずは連中が中心になるようだから楽なもんだ
近接スキルじゃワイバーンの相手はたまらないからな」
杉山の探していたクラン ケルベロス
ウィザードを壊滅させ7番をさらった連中だ 断る理由は杉山にはない
「案内してくれ」
杉山がアサルトライフルを下ろすと 男は大剣を地面に突き刺して名乗った
「堀川 有だクランには属していない」
杉山も名乗った しかし自身がクランに属していて ウィザードと協定を結んでいることは伏せた
敵が味方になることがあるのだ その逆も然りなのだから 杉山は他人を本質的には信用してはいないのだ




