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LADY

杉山に連絡を入れる前にミサキはケータイの履歴から木葉に発信する

直接問い合わせるのが手っ取り早いという

正面突破をミサキは選択した 木葉が杉山や自分たちを憶えていないとしても

今さっき攻撃してきたことを問いただすつもりだった

それによってミサキのゲーム内での復讐心は満たされかつ 何らかの詳しい情報が得られるかもしれなかった

「何度もすいません 前にも電話したミサキですが・・・」

口調は柔らかくそれでも情報を聞き出そうとミサキは食い下がるつもりだった

しかしゲームでの態度とあまりに違った 木葉 楓という人物がただ揺らいだだけで何の情報もミサキは得ることができない

それでも強引に直接会う約束を取り付けてしまう

通話を終えるとユウタを連れてミサキは走り出した

どうやら木葉は大学の帰りで近くのバスターミナルにいるというのだ そして切迫したミサキの半ば強引なワガママで会って話すことを許した

途中荷物を持ったユウタは息を切らしてしまいミサキに置き去りにされてしまう

バスターミナルの指定された場所は待合所近くの喫茶店で 結構な人がそこで時間を潰していた

ミサキが汗だくになって店に飛び込むと約束通り木葉がいた それもネットカフェで見かけた彼氏を連れている

「忙しいところすいません」

丁寧な挨拶からミサキは二人の空間に割って入る

「楓がゲーム仲間にそっくりって話だっけ?」

最初に口を開いたのは彼氏の方で どうやら木葉から相談を受けているようであった

「記憶喪失とか双子の兄弟がいるってことはありませんよね?」

いたって真剣にミサキは言うのだが 彼氏も木葉も困惑している

「わたしがこの街にきたのは三年前のことで 大学に通う学生です

前に電話で尋ねられたゲームの件もわたしはゲームに興味はないんですね 彼の影響でたまにゲームセンターに一緒に通う程度で

こちらに越してきてからは知り合いも数人しかいませんし 男の人とお付き合いするのは彼が初めてです」

ミサキの目をまっすぐに見つめて木葉が言った 嘘を言っている風には見えなかった

それでもミサキは食い下がる

「今日 えっと一時間前は何をされてましたか?」

「この間ネットカフェにもきみいたよね?

何かのバイト?」

彼氏がミサキのことを憶えていた 怪しまれていても構わないとミサキは答えを要求する

仕方ないと諦めたのか彼氏の方が口を開いた

「ホテルで大人の遊びをしてたんだよ」

大胆なカミングアウトにミサキは言葉を失う

木葉も同じで顔を赤らめて視線を落としている

どうやら本当らしいとミサキは感じた

先ほどのゲーム内で出会った木葉とは感じが違う またミサキと杉山の良く知った木葉とも違う

一体どういうことなのかとミサキは困惑する

「これあげるよ証拠」

彼氏がそう言ってミサキに差し出したのはホテルのクーポン券であった

日付は今日でありスタンプも押されていた 揺るがない証拠であった

ミサキは二人に深く頭を下げてその場を去った

杉山にこのおそらく三人いるであろう木葉のことを伝えるべきかミサキは考えた

ケータイを開くも杉山に電話をかけることはせず ミサキはユウタと合流してゲーム世界の解明に戻った



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