NEXT STAGE
壮絶な戦いを終えた杉山 涼原は無惨に命乞いを始めた
けれども杉山は許してはくれそうにない
手傷を負った杉山と戦うか それとも背中から撃たれるのを覚悟して逃げるかだった
容赦のない銃弾が涼原に迫る しかし銃弾は涼原を傷つけずあさっての方向へと飛び去った
外したのだ 意図的にではない今の杉山には反動に耐えうる力が残されていない
涼原の足が震えながらも走り出す 追いかける必要は杉山にはなかった
何度となく通い慣れた場所ゲームセンターへと涼原の足は彼をいざなった
孤独を塗りつぶすために 孤独を紛らわすために何度も通ったゲームセンター 今は危険なゲームがあり前とは違う
涼原にはゲームをクリアする以外に道はないのだと感じられた
一人で生き抜く力もなく杉山を敵にまわし 直接的ではないにしろ多くを死なせた責任さえも感じ始めたのだろうか
涼原の目に涙がある
無人のゲームセンター 店内には壊れた台もあったが まだいくつかは稼働している
椅子に座り覚悟を決めると震える手で硬化を投入してしまう
目の前には川があり先には進めない
ゲーム内の光景もまた絶望であった
涼原が注意深くあたりを見渡すも何もない 前に進むことでゲームは進行するものだが その前に進むという根本が塞がれている
当然 後ろへならどうかと涼原が逆走を試みる
見ない壁がそちらではないのだとプレイヤーを拒絶する
涼原の立っている場所には何もない ロープや丸太 浮き輪のような物もない
やがて制限時間が表示された 何かあるはずだと川を注視するが何もない
ゲームならあるはずだ プレイヤーにどんなに細くとも道が用意されているはずだ
涼原は諦めない 制限時間が残り半分となったころ
川から小さな何かが流れてきた ゴミだ
足場としては小さく それに飛び移るのはあまりに現実的ではない
考えれば考えるほど涼原にはそれがゲームであるのだから可能だという希望的観測が固まる
選択肢は他にはない 何もせずに時間切れを起こすよりはましに思えた
涼原が小さなゴミに希望をもって着地すると 深い川底へと落ちた
ゲームオーバーだ




