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第三話

(ネタバレ注意)ツッコミが取り柄の少年は勇者になった。そんなツッコミ勇者のほのぼの物語二日目スタート。

2日目 前半


 自宅で優雅に寝ていたら、窓の方から雀のさえずりではなくツァーリの200dBの声が僕の鼓膜に飛び込んできた。


「おーい勇者シルク!早く旅に出ようぜ!!」


 耳が壊れてしまった、まったくこの筋肉達磨は何を言っているんだ。

 

 もしかして、勇者は俺が引き受けるとでも言っているのだろうか。


 やばい、本当に何を言っているのか聞き取れない。


 窓に身体を少し乗り上げた瞬間、三半規管を消滅したての僕はそのまま地面に落ちていった。


 僕は一本の棒になり地面に落ちていくような感じで頭から地面に突っ込んでいった。


 その姿まるで、やり投げの槍、ダーツの羽、弓道の矢。もうそれはそれは綺麗に突き刺さっている。


 そして僕は地面でミミズやモグラと挨拶をできるようになった。


 超メルヘン世界の扉を開けてしまった。


 今ならちくわの中身を覗いても魚工場が見えてきそうだ。


 落ちた地面がよかったのか幸い生きているらしい、あと目の辺りにちくわがあり、覗いてみた。


 ちくわを覗くと魚がこちらを覗いていた。


 人生で初めて「深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」という言葉を完全に理解した。


 ちくわと魚だったけど。


 それと、綺麗な川らしき場所でアホ面の神父が手を振っていた、多分三途の川だ。多分天国前だ。


 これ、死んだな。いい人生だった、しかし来世生まれ変わるならイケメンがいい、絶対にもてまくってやる。


――しばらくして僕は目を覚ました。


 教会にいた、そして、なにやらコーラスのようなものが教会中に響き渡っている。


 えっ、もしかして本当に死んだのか僕。


 死因が難聴による窓から身を乗り出して死亡だと思われるの最悪すぎるぞ。


 某安倍公房作の棒の主人公ぐらい悲しいよ。


「おいおい、大丈夫か、シルク。」


 隣に居たのは昨日暴走していたクソ神父だった。


「うわっなんでここに居るんだクソ神父。」


「てめぇ、クソ勇者、直したの俺なんだぞ、感謝しやがれぃ。」


「なんで最初名前で呼んだんだ、神父?」


「それは勤務中だからだ。」


 滅茶苦茶にまともであった、もしかして、神父は二重人格なんだろうか。


「それよりもこのコーラスは何なんだ、死んだと思ったぞ。」


「それは、単純に俺の趣味だ。」


「不謹慎だし、縁起も趣味も悪すぎだろ!!」


 ベシュラリッッと音を立ててツッコミを入れた、どうやら完全に治っているらしい、腕は神レベルであるこの神父は。


「そうだ、ツァーリにありがとう言っとけよ。」


「なんでだよ、全ての元凶あいつだぞ。」


「バカ野郎! お前魔物に脳寄生されてたんだぞ。」


「……。」


 僕は静かに魔王討伐を決めた。


ツッコミ勇者第三話読んでいただきありがとうございます。

今月の目標をオーバーしました。来月も月2目標でのびのびと書いていきます。

最近、夜中に棒倒しをしに公園にいったのですが、1メートルの棒しかなくて断念しました。風流ですね。

面白かったらフォローよろしくお願いします。あとまだ髪長いです。

次回予告 サンドウィッチ

サラブレッドサラダ油パンデミックパンナコッタ


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