再構築
「色男の黒帝くん」
「・・・」
「おい黒帝」
「なに」
「ここの男はお前だけだからな」
「勘違いしてない」
「だが彼女ぐらい作ってもいいだろう、お前のおじいさんみたいにとっかえひっかえならめんどくさくなるが、ここは魔王城だ」
「そんな気はない」
「我慢するな、顔が真っ赤だ」
「ルーシーがいい」
「は?それはない、人族の中で選ぶんだ」
「そうか難しい」
「お前、それはサキュバスに言ってはダメだぞ簡単に引っかかってしまう、そして意のままにされる」
王国の西の砦では帝国と東の魔女との会談が行われていた。
「東の魔女殿の領地はこのままでいいとして、うちから奪った女騎士をかえしてもらいたい」
「ええ分かりました、後日そういたしましょう」
「では、皇帝どのからは何か」
「何もありません、領土問題の手打ちの後で通商条約を締結したいので別の話し合いを持ちましょう」
「そうですか、ではこれを文章にして後日女騎士を返していただくさいに調印式を行いましょう」
会談は割りと簡単に終った。東の魔女の居城に帰った魔女と皇帝は
「あれですむとは王国は何をたくらんでいるのか」
「そうですね、奴隷について何も言わなかったのが気持ち悪いですが、おそらく奴隷の戸籍を作っていないので具体的に請求できないのと、その奴隷じたい未開地からさらって来ているからではありませんか」
「それに急いでますね、兵糧がつきるのでしょうか」
「それでしょうね、商人を集めているようです、商業ギルドも作るみたいです。さっそく港と船を作りましょう。今年は豊作ですからいっぱい買ってもらわないと」
「うちは商人を通せばいいのですね」
「航海の安全を保証すればよいのです」
「他の魔女にも伝えましょう」
「特産品を持っているから商圏が広がると利益が上がるでしょうから喜びます」
ブリジットはバレンティーナの所に少女を引き渡しに来ていた。
「助かるよ、黒帝の妹はまだ小さくて手がまわらない、帝国から来てもらっているメイドもむこうに人が少ないので申し訳なく思っていたんだ」
「あと50人ぐらいどうだい、100人でもいいし」
「そこまではいらないよ、身分不相応だ。しかし忙しそうだな、魔族と取引するとは、牢屋にいたころは想像もしなかった」
「私は大商人になると決めていたような気がするが魔族は想定外だよ。しかも今は暗黒大陸にいるとはね、想像もしてなかったよ」
「仲間も増やしたのか」
「ああ、皇帝が組織を作れと言うからギルドのほかに会社を作ったよ、私は社長ってやつだ、お前を高給で雇ってやるぞ」
「私は宮仕えで十分だ、それにまだまだやるべきことがある」
「各国共通で使える通貨もはやく作ってくれないと、物のかちをいちいち判断しないといけない」
「価値が無いぐらいに言い含めて安く買ってアダマンタイトぐらいに高く売るんだろ、盗賊よりはましだが、口がうまいお前には共通通貨はそんをするんじゃないか」
「私ひとりじゃ手がまわらないんだよ。誰でもいいから行かせて金もってかえってくるなら多少損してもそれでいいんだよ。
それよりも、そのアダマンタイトだが王国が産地でこれから穀物と交換に大量に手にはいる、武具や鎧に加工して高く売るよ。お前には格安で売ってやるよ」
「それはいいな是非欲しい、だが少し大きめに作ってくれよ、だいぶ筋肉が付いたからな」
「そういうことにしといてやるよ」
人が増えて活気のます暗黒大陸の北方にいる北の魔女は何不自由も無い生活を送っていた。海からの幸で食量や衣類を作り夏に実る草の実を集めてジャムを作り寒い日は流木を燃やして暖をとってひっそりと生活していた。そこに唯一交流のあるエルフが訪れていた。
「うちの元老院があなたの領海の航海の安全を守るのをそろそろあなたに任せたらどうかと言っています」
「エエッ、どうしてですか、私何か悪いことでもしたのかしら」
「あなた1人で国を名乗っているのも変だけど、暗黒大陸が開かれて国土が増えました、そこにこれから冒険者や開拓民が来るから人を増やしてそれに対応しなさい、つきましては海の安全もご自分で、ってことでしょう」
「人ですか、どうやって付き合えば良いのか分かりません。それに航海の安全ってどうすればいいのかかいもく検討もつきません」
「習ってないのですか先代から」
「先代の魔女からは何か色々言われましたが最後に、まあ使わないけどね、って言われた瞬間に全部忘れました」
「何か書物とかは?そのデカい書庫にあるのでは」
「そこには有るかもしれませんね。私は1万巻ある小説を数千回読んでいるだけですが」
「探しましょうよ、あなたを先代の魔女が選んだってことは魔法の才能があるんでしょうから」
「私がきいているのは、お前が可愛いから選んだ、って言っていました。魔法の才能は無いのかも」
「化物化してもきちんと理性が保たれていれば魔法の才能はありますから」
「そうなんですかね、これまで通りエルフさん達で運営した方が安心ですよ、私は頼りないでしょ。エルフ国に暗黒大陸から化物が行くかもしれませんよ」
「それなんですが、数百年ぶりにエルフ国全体に結界を張ったので問題無いのです、これまでも万が一程度の危険回避で暗黒大陸への結界を張るのをお手伝いしていたのですし、とりあえず魔石を探しませんか、この城を守るのに最低限必要ですからお手伝いしますよ」




