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皇帝とサキュバス  作者: テクマ
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平和

「黒帝の属性は雷でいいだろう」

「水はどうしました」

「忘れた、というか、リーシャがいなかったから頼めなかったよ。こんど会うからその時にでも聞いてみよう」

「お会いになるのですか、エルフに」

「おかしいだろ、でも少し楽しみでもあるよ、あれの術はかなり熟達している」

「過去の戦では国に隠れて前に出てこなかったのに、平和になりましたね」

「ほんとにな、それにあの花を植えるんだ、それを通して直接話せるようになる」

「昔なら考えられません」

「いろいろと変わるんだ変化を楽しもう。

黒帝はそろそろ完成だな、最終的に何かするにして差し当たって、毒耐性等々を足していくか、まずは飯に弱い毒を足していけばいいな」

「毒草の球根から始めますか、最後はヒュドラーの毒ですね」

「ヒュドラーは毒の採取を兼ねて黒帝に狩らせよう、いい経験になるだろう」


  その日から黒帝は毒入りご飯を食べることになったが本人は気が付かない程度の量だったので吐くこともなくどんどん耐性がついて行った。黒帝の魔力を食べている黒帝に抱き着いて離れない妖精は毒が入っていることを知らないので黒帝の魔力がまずくなって黒帝から離れるかと思っていたのだが。


「妖精は黒帝の魔力を吸って大丈夫なのか」

「私らは毒のある花から毒の蜜も集めるからね、それにこの苦みはやみつきになるよ、大人の味というか」

「そうか、だがヒュドラーの毒を食わすときは気をつけろよ。甘く見ていると死ぬぞ」

「大丈夫だよ、この子は全部分解しているから。蛇の毒の方が簡単に分解するはず」

「耐性というか解毒なのか、魔族は分離して隔離するんだが」

「私らもそうだよ、分離濃縮した毒を狩人とか暗殺者に売るんだよ」

「まあ、商売にする気は無いのだが、人族は変わっているな、即死しなければ順応するってことか」

「うん、そうなるね。しかもヒュドラーの毒を解毒出来たら、蛇毒は無効になるから毒殺されなくなるよ」

「黒帝の血を飲めば毒が分解されるのか」

「同じ毒を黒帝が飲めばいいんだよ、この子を従者にするヴァレンティーナ某は暗殺されなくなる、安泰だなあ、マーラ様に愛されているよ」


いよいよヒュドラーの毒を採取しに行くことになった。ルーシーとデリア、そして黒帝に妖精は魔界の荒野にある岩地に転移するとヒュドラーを探した。


「ここら辺を縄張りにしているはずだが。ところでデリアは耐性があるんだよな」

「ございますとも、段階を踏まなかったので耐性を持つまで1か月は苦しみましたよ」

「私もだ。さて黒帝はどうかな、退治できなくとも噛まれればいいんだよ、とりあえずは」


岩の露出した荒れ地を歩いて行くと何かを引きずったような足跡があった。


「しっぽに四足歩行だからヒュドラーだと思いますが、この方向にはいないでしょうね。この先は袋小路になっていて後ろから回り込むのがこいつらのやり方だったはず」

「それなら引っかかってやればいいよ、見つける手間がはぶける」


歩いて行くと行き止まりになったので振り返ると可愛いヒュドラーがいた。


「ちっさいな、1mぐらいか、まだ子供じゃないか」

「討伐にはハズレですね、これじゃあ剥製にしても迫力がないからせいぜいぬいぐるみかな、ぬいぐるみならかわいいかもしれませんが」

「別のヒュドラーを探すか、それともこいつに噛ませて帰るか」


  ルーシーは黒帝に足を差し出させてヒュドラーに噛ませた。黒帝は痛そうな顔をしていたが特に熱を出す様子も無かった。


「こいつには干し肉でもくれてやれ」

「ほら、ベーゼル牧場の特選オークジャーキーだよ、これ食ったらそこら辺の魔物なんぞ食えなくなるが、ほれ、食え食え」


  デリアが投げた干し肉をうまそうに食べるヒュドラーを見ながらルーシーは


「こいつ毒が無いんじゃないか、黒帝はまったく様子が変わらん。妖精はどうだ」

「少し苦くなったから毒はあると思うけど、どうだろうねえ」

「帰って様子を見るか」


そう言って魔王城に帰って夕食を食べた後で黒帝はぶっ倒れて1週間寝込んだ。


「夕飯を食いたいから我慢していたのか。しかしこのヒュドラーは小さいけど生き残っているってことはそれなりに強い毒を持っていたんだな」

「これで死なれるとマーラ様の逆鱗に触れますね」

「それは困るな、だが段階的につけているから大丈夫だろう。それに死んだら蘇生すればいいよ。しかし妖精も倒れたのがなによりだ、これに凝りて魔界に帰るだろう」


だが妖精は帰らなかった。そしてメイドのレイエが


「デリア様、食糧庫にヒュドラーが出ました、ちっさいですが」

「レイエは耐性もっているの」

「いえ、まだです」

「じゃあ噛まれてきなさい」

「え、噛まれるんですか、ハイ分かりました。ですが食べられませんか」

「それは大丈夫、そのヒュドラーはもう魔物や魔族とかを食べないでしょうから」


デリアはヒュドラーに噛まれて倒れたレイエを食糧庫から引きずりだしながら、ヒュドラーの調教の仕方を考えていた。


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