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皇帝とサキュバス  作者: テクマ
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初代皇帝

太陽が出る前に皆があつまり朝食を作ってガーシャにふるまった。ガイルは


「最後の晩餐ならぬ、最後の朝食になるかもしれないからよく味わえ」


  そいうとセーレンがにらんでいった。


「負けたらすぐ龍のウズをつれてエルフの国に逃げ帰れカス、お前らはどうなるか分からん。私らは従うかあるいは各自ころされる覚悟で歯向かうかだ」


  ガイルが、おまえはどうするんだ、と聞いた


「私は神官だから魔族に従えない、殺されるまで戦うさ。エーリッヒは森に隠れて抵抗すると言っている」


  むこうは本当に約束を守るのだろうか、その疑問は残る。




日が昇るころガーシャを先頭に魔王城まで出向いた。ガイルが何かはやくちで言っているが緊張で聞こえていない。サーシャは、頑張れ、と言って頭をなでた。魔王マーラは配下を従えて待ち受けていた、そして魔剣をとりだしガーシャに言った


「運命を決する覚悟はできたか。人族の運命だ、さあやろうじゃないか大いなる戦いだ」


ガーシャは小さくうなずき聖剣をぬいた。マーラはゆっくりとガーシャに近づき魔剣で聖剣を数度かるくたたいて


「ああ聖剣だ神の野郎の力を感じる」


  そういうと上段にふりかぶって力強く打ち込んだ。ガーシャが聖剣で受けると


「ガーシャよ知っているか、私の配下は神が作った元天使なのだよ、その神が作った聖剣が天使を超えると思うか。そして私の根源を削って作り出した魔剣が聖剣に劣るのか、よく考えてみろ。聖剣にたよるとあっさりと決着がつくぞ、ガーシャよ私を楽しませてくれ」


  ガーシャの全力の打ち込みを軽く受けるマーラ、どちらが優勢かは誰の目からもはっきりしている。日が暮れるまで打ち合った結果、マーラはおおきく息をつき


「今日はもうやめよう、明日また日の出とともにはじめよう」


  そういうと魔王城に帰って行った。龍のウズはこの展開が我慢できずにいらだっていた。



ガーシャとマーラは日が明けるとまた打ち合った。そういう日が続くとある日、ウズのいら立ちが爆発した


「もう我慢ならねえ食い殺してやる」


  そういってマーラに襲い掛かった。マーラは素手でウズの顔面を殴りつけてひるませると魔剣を振りかぶって首を落としにかかった。かろうじてよけたが深手を負ったウズに対してルシファーとモーが切りかかりさらにガイルとエーリッヒが割って入り乱闘になった。マーラは強い口調で


「やめろ、たいしたことではない。この楽しい時間を邪魔するならお前らまとめて殺してもいい。・・まあ今日はここまでにするか、ではまた明日にしよう」


  ガーシャが勝つイメージが無いと言って軍隊の中から逃げ出すものがあらわれた。サーシャは


「エルフ国まで逃げよう。エルフ国の軍隊なら魔王軍に勝てる、巻き込むことになるがウズの仲間もたくさんいる。そもそも魔王軍は攻めてこない。あなたはエルフとして育った、何も知らない人族のために死ぬ必要はない」


ガイルは何も言わなかった。だがガーシャは次の日もマーラと斬り合った。マーラは


「だいぶ人がへったなガーシャよ、こんな連中を守るのか。わが軍は一兵卒すら欠けていないぞ」


  100日目にガーシャが少し押し込むと、マーラが


「ふう、時間がかかったがそろそろか、お前も死んでもらうぞ」


マーラは右肩に聖剣を受けてそれを右手で握って膝をついた。そしてガーシャのわき腹から左手を入れて根源をわしづかみにして小声で言った


「あれから考えたのだが私は死んで転生するとしてお前がこの先長く生き続けるのはバランスが悪いと思うのだ、だから根源に呪いをかけさせてもらうよ。十数年発動させないからお前の国を作れ。それ以上は待つことはできない、私はその後転生をはじめるよ。そして数百年後また会おうじゃないか、お前は自分の国を自慢するといいよ祝杯をあげようじゃないか、成功していればだが。ずるいとか言わないでくれ、これが私のできる最大の妥協だ」


  そう言い終わると右手で握った聖剣で自分の体の中心まで切り裂いた。腹心であるルシファーはベーセルと共に


「魔王様の遺志に従い我々は魔界に帰る」


  魔王の亡骸を持って魔王城に消えていった。だがモー達とその部下は


「俺たちは魔王様とお前たちの判断に納得できない、また戦争のある世の中で会おう」


  そう言ってあるものはガイルたちにおそいかかり、あるものは森に消えて行った。





リーシャが語り終わるとガイルは


「おれ何も活躍してないな、ガーシャはなんかしらんが俺は皇帝だとか言い出したから頭おかしくなったのかと思ったよ。俺はエルフ国から報告書を書けと言われてその後すぐ国に帰ったんだ。サーシャも連れて帰ればよかったよ、そしたら死なないですんだが、それだとお前が生まれなかったのか2代目のサーシャよ。

リーシャが大変だったんだよ、ガーシャが死ぬは生き返るは死ぬはで、それであの呪いがとけないか研究したが出来ないので猫を作ったのか」


眠りからさめたガーシャが目をこすりながら


「おれも活躍していない、すべて魔王の自演だよ。マーラは神と話し合ってストーリーを決めていたのかもしれない。あの戦いで逃げずに最後まで残った人族が帝国の礎となっているから。


それで母さんとガイルをよんだのは、母さんにサーシャを育ててほしいんだ、この子は産み分けられていて100%エルフだよ。双子の男は人族でエルフらしいところは何もない。サーシャは人族の中では生きづらいからエルフとして教育を受けたほうがいいと思って俺がいろいろ教えていたがもう先がないからね。

そしてガイルには聖剣をエルフの国に持って行ってもらいたいんだ。呪いが発病してからこれを抜くことが出来なくなったが、ひとつ気がかりなのはこれを旗頭に人族が戦争をはじめることだ。エルフはこんなものに興味がないだろうから納屋にでも入れといてくれたらいいよ。

最後に数百年後また魔王と俺は出会うらしい、それを覚えておいてほしい。また喧嘩するか仲良くなるか分からないが、それにはもうかかわらなくていいのだが、祝杯をあげようとする変な女がいたら、その時の俺にそっといきさつを教えてくれたらうれしいよ。ここにいるエーリッヒとセーレンとマーシャも語り継いでもらいたい」


ガーシャはサーシャと遊びながら皆とはなしたあとまた眠りにつき二度と起き上がることなく魂は天にめされた。


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