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皇帝とサキュバス  作者: テクマ
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初代皇帝

マーシャは魔王と話すと言って魔王城に帰っていった。魔王と話し合うことができることに驚いたが、なによりも特に命の危険を感じていないことも意外であった。ガーシャたちにとって魔王は絶対悪であり会話が成立しないと思っていたからだ、これは各王国から派遣された騎士たちも同様にそう考えていた。ガイルはさらに魔王の軍勢を押し返すとはっきりするだろうと言った。

魔王城の城門の前まで押し込むと、その夜マーシャが一人の少女を連れて現れた。使者を連れてきのかと思って、皆と集まって話を聞くことにした。


「はじめまして、私はマーラあなた達が魔王とよんでいる者です。先日はわが眷族であるマーシャがガーシャ殿を闇討ちして申し訳ありませんでした。そして寛大にも釈放していただき感謝いたします」


  華奢で優しい顔立ちのマーラからはまがまがしいイメージは無く肩透かしを食ったような気分であった。また魔力も完全に閉じ込めている。マーラはつづけた


「マーシャからあなた達の柔軟な考えを聞いて真意をはかりかねていましたが話し合うのが手っ取り早いと考えここに来ました。簡単に言いますと、あなた達は私の眷族の見た目に騙されているのではないか、そう思うのです。私やマーシャは威圧する見た目ではなく、兵隊や側近たちは、私にはそれほど恐ろしくは感じませんが、威圧的な風ぼうをしていますか。それであなた達はすぐ怯えだすので私達の行動の意図を曲解するのですよ。そこで私達は低位の魔物同様に低位の人間を始末していたのですが、あなた達はどうやらそれを悪い所業として邪魔をしているわけです。ではどうやって低位の人族たちを減らしていくのか教えてくれませんか。合理的なものなら私の命令で魔族をそれに従わせることができます」


  セーレンは、人族には同族を間引くという考えはない、と言うとマーラが


「ではなぜ低位の人族の蛮行を放っておくのですか、あの者たちは人をさらって売買する、力の弱い若い魔族の女や少年そして眷族もそうです、けっしてやめようとしない、人を謀略でおとしめる行為もまたそうです、統治している王たちの中にもそれに値しない者がいる。魔界にひきこもると魔界にまで追って来てさらって殺す、我々が退治するとさらに束になって来る、私達にとって人族を退治することはあなた達がイナゴを退治するような感覚なのですよ。この戦争でも地方に送った魔族の監視役を殺す、最終的に神の力と剣まで持ち出して我々の人族の討伐に逆らおうとする。


  エーリッヒは、罪を犯した者は法で罰する、これが人族のやり方だと言った。


「それでは善良なるものはまっさきに殺されることになります。人族にはエルフ族を真似て善意をもって国を治めるのは無理ですよ。だが今回戦闘に参加した人族からは高い意志を感じる、人族全体からしたらごくごく少数ですが。私達の統治方法を取り入れるなら我々の幹部としてとりたて人族の統治をまかせてもいいと考えています」


  サーシャは、私の認識ではと


「人族は魔族ほどの差がない、殺してしまつするほどの悪人と善人の差は育ち方で変わるかもしれない。それならばとるべき方法は意識の高い人族がすべての人族を豊かにすることだが、それほどの個体数がいないから全体の豊かな生活を維持することが出来ないといったところかもしれない」


  マーラが思っていた結論に達したので最後に言った


「できないかもしれない方法しかないのですか。ですがそれしかないのならあなた達の代表と私で戦って生き残った方の方法で地上を統治しましょう。私が負けて死んだら人に生まれかわって、あなた達の言葉が正しいのか、頑張っているかでもいいですが、確かめます。普通以上の家庭に生まれ育つことが出来たらそのまま天寿をまっとうします。貧困に生まれたらあなた達の努力は失敗です、また私達の方法で統治するよう軍をあげるでしょうし、そしてまた生まれ変わります。私の目的は魔族を守ることですから、これで決まりです、あなた達と話して考えがまとまりました。どちらにしてもマーシャ達はどちらかに保護されますし、でもどちらかが生きやすいのであればそちらを応援してもいいでしょう。では明日日の出とともにはじめましょう」


  そう言って城に帰って行った。




ガイルはニヤニヤがとまらずにガーシャに言った。


「いやあ、人族の存亡をかけた戦いだねガーシャ。君が代表なのはもう決まっている。エルフ族としてはお前が負けても共同統治国が出来てエルフ国に対する盾ができる。もちろん精いっぱい応援するよ」




リーシャはサーシャの顔をのぞき込むと、マーシャ、と言ってメイドを指さした。メイドは


「私は3代目のマーシャです、代々意志を引き継いでいくことにしておりメイド長はマーシャの名を襲名します。初代のマーシャ様はエーリッヒ様に嫁いでいます」


  エーリッヒは突然名前がでたのでビックリしたような恥ずかしいような顔をして


「ああ、うちの嫁だよ、魅了の目でやられたのは確かだがセーレンのヒールで完全にもとに戻ったよ。魔王戦のあとで盛り上がってそうなったんだ。だが魅了の目があると喧嘩しなくていいんだよ」


  そういって笑った


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