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皇帝とサキュバス  作者: テクマ
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はじめての日常

ミアは小走りで宝物殿から持ち出したレイピアを抜刀して私に向かってきた。本気の殺気を感じる、私に対して、ではないが。ミアは私に


「部屋に入らないでください、時計台の横に女がいます」


  確かにいるのは分かっていたので


「ああ、あの人は知り合いです。 トリア国の騎士で名前は・・カーサだよ」


  ミアは気が抜けたように


「お知り合いなのですね。事前に言ってください、大騒ぎになりそうですよ、変なところに座っているし」


  部屋の前には武道の心得のあるメイドが指示待ちの状態であるが解散させた。素性は分かっているし、そっとしておくことにした。マーシャは


「おそらく皇帝様の素行調査ですね、建物は一部の生活魔法いがいは使えませんが、知らないのでしょう不可視化魔法が効いてないのが」


  かなり間抜けだが、1日で帰ってくれるならむしろ見せたほうがいいだろう、やましいことは無いので。すでに車検とメイドの添い寝を見せたというのもあるし、これ以上のことは無いだろう。そう思っていたら母親にお菓子をたべさせてもらうイベントがまだなのでこれは仕事を理由にパスした。夕方は魔法の練習をしていたのだが、その間にトイレに立ったみたいでいなかったのでミアがその場所に植木鉢を置いたら戻ってきて植木鉢の隣に座った。


  そうこうしているとソフィアから返事の手紙が来た。マーシャが


「ネックレスが入っているにしては薄いですね」


  などと言っていたが、カーサのいる部屋で開いて喜んでみせた。公にするのは正式な話あいの後として、メイドとお祝い会の会食を行うことにした。メンバーは私とマーシャとミアに昨日の添い寝係がったレイとヴィオラそしてカーサ。


「オークの肉って柔らかいね、もっと固くなかったかな」


「調理長が隠し包丁ってのを入れて叩きまくったみたいですよ、あなた様発案の」


「ああそうだっけ、昨日そんなこと言った気がする」


  もうそろそろ出てくるかなと思っていたが食べ始めても出てこない。私が


「トリアの女性騎士って綺麗な人だったね」


  とふると、ミアが


「そうでしたっけ。日に焼けてお肌が台無しですよ、カーサって人は色白で綺麗な肌ですけど」


「・・・」


  ミアは穀物の受け渡し時にはカーサに会ってないのだったか、しかし釣れないな、と思いながらスープを飲むと


「これは魚介の出汁だね、もしかしてミアが」


「はいハールエルフ様と私で地下までとりに行ってきましたよ、もう邪魔する気が無いですねウズ様は、往復20分ぐらいですか、苦労したかいがあって素晴らしい味です。こんどカニとか言うのも捕るから数人で受け取りに来てくれと言っていました」


  もう誰でも行っていいみたいな雰囲気になっている。隣の席が空いているのが気になっていたレイが


「もう一人の方が来られませんね、どなたですか呼んできましょうか」


そういうと、マーシャが


「皇帝様のお客様ですから、私が呼びましょうか」


  そこにいるので私が呼びましょう、と言い


「カーサさん見えているので出てきてください、ソフィア様との婚約を祝うパーティです、みんなで食べましょう」

 

  カーサは顔を真っ赤にしながら立ち上がり


「どこら辺から・・見えていました」


  ミアが


「初めから見えていました」


  カーサはバツが悪そうに


「みっともないですね、申し訳ありませんでした」


  レイとヴィオラは


「驚きました、気付きませんでした」


ちょっとは不可視化が効いていたみたいだが大失敗のカーサは大いに飲んで食って語ったのであった。


翌日はミアの手伝いと称してダンジョンにカニを受け取りに行ってウズに会わせた。さすがに信じたようだ。そしてカニを食べてアスマスを後にした。



カーサはトリアに帰って王様と宰相に説明をしたのだが、見事すぎて信じられんと言われた。だが私が面会した相手にアルバンがいてハーフエルフの護衛をして嘆きの井戸の封印をしに行くと言うのを聞いて態度が変わった。カーサは私とヴァレンティーナ達とアルバンの話をしていた時にはその場から立ち去っていたから。王様は宰相に、丁寧に記録するように、と命じた。すべてを記録しカーサが帰った後、王様は


「メイドが洗体するのは普通だ、特に子供ならなおさらだ。添い寝が二人いて両腕を押さえているのは皇帝が乳離れしてないからだろう。

そしてトリアの人間と知ってカーサを保護して重要な事柄を教えてくれたことを評価しよう。

しかしウズ様の目撃者がこうも簡単に現れるとは驚きだ。ダンジョンから海の幸が入手できるのは面白い。さらに驚いたのは皇帝よりもメイドである二人が権力を持っているところだな、同じ食卓を囲んで食事をするとか聞いたことが無い。

喜ばしい情報だ、カーサは良い働きをした」


だが何より王様は私がソフィアの返事を喜んで将来ソフィアを助ける腹心の部下たちと食事をしたことを喜んでいた。


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