新防具と従魔の卵
「あ、お兄ちゃん。お昼作ってよ」
「ああ、分かったよ」
雪花はお昼を作り始めた。
雪花の家は母子家庭で母親が家にいることはほとんどないので、家事は雪花の仕事になっていた。
十分ほどかかり食事の準備が終わった。
稀燐の好きなオムライスを作った。
「わあ!オムライスだ!お兄ちゃんありがとう」
「どういたしまして。ゲームはどうだ」
「まだ初心者の森でレベル上げしてるよ。レベル上げしてる時に、お兄ちゃんの名前でボス討伐したって流れてたんだけど。ホントなの?」
「ああ。ホントだぞ。エルダーウルフのソロ討伐ならしたぞ」
「そうなんだ~。そう言えば動画で初心者装備だったような気がしたんだけど。何で装備変えないの?」
「変える必要なかったからな~。どっかおすすめのとこあるか?」
「じゃあ、この前助けたNPCのとこで作ってもらえば?あそこの防具強いし。ボスの素材で作ってもらえばいいと思うよ」
「そうするか。他になんかアドバイスあるか?」
「ソロプレイなんだったら、従魔を買えばいいんじゃない?従魔も育てれば強くなるからいいと思うよ」
「じゃあそこも行くとするか。アドバイスありがとな。攻略がんばれよ」
食事をし終えると部屋に戻り、ゲームを始めた。
町に戻り、この前助けたNPCのところへ向かった。
「ああ、こんにちは。この前は、娘を助けてくださりありがとうございました。何かご用でしょうか?」
「この素材で、俺の防具を作ってくれないか?」
「この素材はエルダーウルフの物ですね。分かりました。引き受けましょう」
「いくらになるんだ?前払いが必要なら今払うが」
「御代は結構です。この前娘を助けていただきましたし、素材はあなたが持ってきたので。午前中には作り終わるので午後になったら取りに来てください」
「ありがとう。午後になったら来るとするよ」
防具に関しての用事が終わったので次に、従魔が売っているところへ向かった。
「いらっしゃいませ。何かご用でしょうか?」
「従魔を買いたいんだが。おすすめはいるか?」
「ここにいる従魔を買ってもよいですが、卵から育ててはいかがでしょうか?」
「卵からか。それもいいかもな。何の卵があるんだ?」
「こちらの一覧からお選び下さい」
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狼種
猫(虎)種
竜種
死霊種
鳥種
馬種
魚種
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狼種でもいいけれど、竜種と死霊種も気になったが決めた。
「じゃあ、竜種の卵をいただくことにするよ」
「分かりました。少々お待ちください」
店員は奥へ入り、トランクのようなものに入った卵を数個持ってきた。
「卵によって、種類が変わります。どうぞお選びください」
「う~ん・・・これにするよ。いくらかな?」
「5000Gです。またのお越しをお待ちしております」
店から出るとお昼の時間を過ぎていたので、防具屋へと向かった。
「おお、来たか。これが注文の装備だ。ここ最近では会心の出来だ」
渡された防具は、白銀のコートとブーツ、手袋だった。
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白銀のコート
VIT+50
MND+50
~スキル~
気温調節
伸縮自在
使用者固定【ユキ】
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白銀のブーツ
VIT+30
MND+30
AGI+40
~スキル~
衝撃吸収
伸縮自在
使用者固定【ユキ】
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白銀の手袋
STR+20
VIT+25
MND+25
DEX+30
~スキル~
伸縮自在
使用者固定【ユキ】
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「ありがとうございます。こんないい防具を作ってくださり」
「こちらこそ、いいものを作らせてもらいました。またのお越しをお待ちしてます」
ユキは店から出て新マップへと向かった。