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万国神物語  作者: 分福茶釜
神様集会編
2/10

花の都にやってきました

第二話です。

ではどうぞ、


ここは高天原。

八百万の神々が暮らす日本版の天界みたいなとこである。

その高天原よりも更に上った、天上界に、1つの御屋敷がありました。


「・・・・やっぱ、3Dはダメだな。眼がちかちかすんもん。」


そう言いながら、部屋の中でゴロゴロしている男がいる。


「そんなことより!!高皇産霊様・・・本当によろしいので?」


ゴロゴロしている彼を戒めるように、そばにいる真っ黒いカラスが尋ねる。


「なにが?・・」


「天照様の事でございます!!御自分は忙しいなどと!!とんだ嘘をおつきになって!!!仕事を押し付けただけではありませんか!!」



「ばっ、ばか!!ヤタガラスのばか!!押しつけたなんて人聞きの悪い!!」


「事実そうではありませんか!!」


「ちっがーーーーーう!!全然違う、押しつけてないもん!!あんな集会俺は出たくなかったから、代わりにアマテラスに行ってもらっただけだもん!!」


「それを、ちまたでは押し付けたというのです!!」



「それに、美人なアマテラスが行けば高感度もアップするにきまってる。アマテラスも喜んでたしいいじゃないか。」


「違います!!せっかく集会に呼ばれながら、礼儀がなっていないと申し上げているのです!!!!」


「うるせえ!!礼儀もくそもあるか!!チキンの分際で、俺に意見するなど百万年早い!!!」



「なななななななななななな!!!なんですってえええ!!!」






***











「ぺらぺ~らぺらぺらぺら?」


「う、・・・えーと、・・・・・・その・・・あの・・・」


出国する際には何でもなかったのだが、入国の事を考えていなかったアマテラスは、すでに何を話しているのか全く分からない人物と10分程、向かい合っていた。


・・・こんなことなら、高皇産霊様に聞いておくんだった。


しかし今更、後悔した所で遅すぎなわけで、早くしろ!!という後ろからの視線が痛い。


もうお手上げ状態になった時、脇から金髪の青年が、アマテラスに救いの手を差し伸べた。


「大丈夫ですか?」


そういうと、係りの者と話しを始める青年。

アマテラスには何を言ってるのかさっぱりわからない会話をした後、彼女の方に向き直る。


「パスポートのほかに、乗車カードも提示してほしいそうですよ?」





この少年のおかげでアマテラスは無事に入国手続きを済ませることができた。


「あの・・・ありがとうございました。」


「いやあ、別に大したことしてないですから、」


ニコニコとした表情を崩さず彼はこう続ける。


「あなたは、集会に呼ばれた方ですよね?」



いきなり予想外の言葉が彼の口から出てびっくりするアマテラス。


「あ・・あなたも、呼ばれたんですか?」


「いえいえ、私は今回の集会でお集まりの方々をご案内するものでございます。貴方は日本からのご出席で?確かタカミムスビ様のはずでしたが?・・・」


「あ、あの・・私代理としてきたのですが、ダイジョブですか・・・?」


タカミムスビ本人に頼まれたのだが、アマテラスとしては、本当に大丈夫なのかというのが行く前からずーっと気になっていたことであり、内心びくびくしながら彼の様子をうかがう。


「いえいえ、大丈夫ですよ、そんなに不安がらなくても。せっかく来ていただいたのにダメということにはいたしませんから、一応お名前だけ確認してもよろしいですか?」


「えっと・・・あ、アマテラスです。」


「アマテラス様でございますね。では、集会は明日なのですがホテルの場所までお送りしましょうか?」


「え!!いいですよ!!仕事もあるじゃないですか、」


これ以上世話になるのも悪い気がするので間髪いれずに断るが、青年は首を横に振ると口を開いた。


「私の仕事は東の神々の担当でして、今日到着なさったのはあなたが最後なのでもう仕事はないのです。まだ慣れていないようですし、遠慮なさらずに、」


そう言ったがはやいか彼はアマテラスの手をとって、近くに呼び寄せたタクシーに乗せる。


「ちょっ!!・・・本当にいいんですって!!」


「そう遠慮せずに・・・ではホテルに向かいますよ。」


彼は運転手に目的地を告げる。

大きなエンジン音を立てるとタクシーはホテルに向かって動き出した。







***











「では明日こちらの書類に書いてあるところまでお越しください。集合時間なども書いてありますから・・・・」


そう彼は言うと、ホテルを後にする。


「それにしても大きな旅館だなあ、・・・・」


アマテラスはホテルを行きかう人々を見ながら、指定された自分の部屋まで向かう。

今思うと、案内役の彼に来てもらったのは正解だったかもしれない。

多分彼がいなかったら、ホテルの申し込みができなくて野宿する羽目になっていただろう。



部屋についてすぐアマテラスは、ボスッと布団に倒れこむ。


「・・・・疲れた・・・・」


そう呟くと、彼女は寝転んだときに乱れた長い黒髪を直しもせず、そのまま夢の世界に飛び立った。










***






次の日の朝、ひとしきり身支度を整えたアマテラスは、フランスの町というものを少しだけ見てみたくなった。

幸いまだ集会までの時間はたっぷりある。


「時間もあるし、ふらんすの町の様子も見てみたいな、・・・ちょっとくらいならきっと大丈夫!!」


全くフランス語が話せないアマテラスだが、町をちょっと歩くだけだし、大丈夫だ!!と自分に言い聞かせると、迷わないようにホテルの周辺だけを散策することに決め、ホテルを後にする。









フランスの町は日本のそれとは大きく異なり、どれもこれもアマテラスにとって初めて見るものばかりだった。

それがアマテラスの心を弾ませる。無意識に顔の筋肉も緩む。


「やっぱり来てよかったなあ・・・苦労した甲斐があった!!」



アマテラスはしばらく、花の都フランスの首都であるパリの様子を楽しんだ。


この後神経をすり減らす、重労働が待っていることも知らずに。















文才が・・・・・

しゃーないです。

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