神々は動き出す
神様が主人公のお話です。
楽しんでいただけると嬉しいです。
「・・・・ん・・・んん・・」
電話が鳴って、私を夢の世界から、引きずり出す。
・・にしても、まだ夜明けまでずいぶん時間があるようで・・・
私は太陽を治める神、天照なので・・・だから、夜は全然頭が働きません。
全く、こんな時間に電話をするなんて、一体誰でしょうか。
「・・はい、もしもし?・・・」
『おー、アマテラスか?オレだよオレ、オレ、オレ』
「詐欺の方ですか?」
詐欺をするなら、時間を考えてほしいものです。
『・・おいおい、そりゃねーだろ!
久しぶりで忘れちまったのか?タカミだよ~』
「た!!高皇産霊様ですか!?・・・」
『そーそー!!』
ふざけた口調であまり威厳を感じさせませんが、この方は、高皇産霊神とおっしゃる神様で、まだ天地が分かれて間もないころに出現なさった原初の神様であります。
その名の通り、天の高みにあって、光り輝く生命の尊さをつかさどる神であらせられ、産霊は生産という意味から、創造神とも言われます。
一般の神々とは違い、別天津神と呼ばれる特別な神様なのですが、一体私に何のご用でしょうか?
『あ!そうそう、今度さあ、仏蘭西とかいう国でさあ、世界の神の親睦を深めようってんで、集会があるんだけどさ、オレその日無理なのよ、だから代わりに行ってくんない?』
「な!!何で私なんですか!!」
異国の神は話しでは聞いたことがありますが、実物を見たことが無いので、興味もあるけど、当然不安なわけで・・・
『何?ヤなの?』
「いやというかなんというか・・・」
『あっそー、アマテラスは昔オレに世話になったよなー、そんとき、いつか恩を返してくれるって言ってたよねー、今返してよ。』
無茶苦茶言うなーーーー!!!
『んじゃ!!そういうわけで、see you!!・・・あ!!お土産よろしく』
ぶちっ・・・・・
切れてしまった。
どうしよう・・・・・・、
数日後、高皇産霊様より、招待状と地図をもらい、ふらんすとかいう国に向かって出発することになった私。
なんでも、神様の状態で、集会するための場所取りが無理だったそうで、一度人間界に降り立って飛行機という人間の乗り物でふらんすまで行くそうです。
「飛行機に乗ってくんだろ?あれは自信作なんだヨねえ・・、人間に作らせてよかった!!」
地図をもらいに行った時、高皇産霊様より、飛行機について教えてもらったんですけど、鉄の塊が飛ぶというのは何とも納得がいかないものです。
『305便にご乗車予定のお客様、5番口にお並びください』
空港という所には、人がごった返していて、非常ににぎやかな様子で結構楽しかったので、人間界に降りたのもよしとしましょう。
にしても、この洋服というのは、動きやすいです。
はじめて着たのではしゃいでいたら周りの人から変な目で見られたので、もうはしゃぎませんけどね。
一応公式の集会ということで洋服式の正装をしているので、汚すとカッコ悪いですし。
飛行機に乗り込んだのはいいんですが、何とも言えない感じです。というかはっきり言ってしまうと怖いです。
自分で浮いているのではなくて、うかされているというかなんというか・・・・
しばらくは、揺れやら何やらでびくびくしていましたが何とも不思議なことに、しばらくすると、眠気が襲ってくるのです。なぜでしょう・・・・・・・zzz・・
『到着いたしました、お忘れ物など無いように・・・』
機内のあなうんすによって、私は飛び起きました。
なんと私はあの後ず‐と眠りこけてしまったようです。
飛行機・・・・何と恐ろしい・・・
荷物を持って、機内を出て、入国の手続きを始めたいのですが・・・・
「ペラペラペ~ラ、ペラペラペラ?」
・・・・誰か助けてください・・・・・・・・・・
何で神様が電話もってんのとか言う所は華麗にスル―してください。




