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第48話 なんだこれ
簡潔に説明すると、わたしは会社で倒れた。
アレだ。
朝礼で気が遠くなるアレだよ。
学生時代、よくアレしていたわたしは、変な風に倒れないようにしっかりと対策をとった。
その場に座り込むってやつだ。
変なところに倒れちゃって頭とか打ったら危ないからね。
学生の頃、身に着けたことって意外と忘れない。
目の前が暗くなったわたしは、すっとその場に座り込んだ。
でもすぐには回復しなかったので、会社のソファーの上でちょっと横になっていた。
仕事にならないと判断されて、自宅へ送り届けられることになったわたしの隣にいるのは佐々木だ。
わたしは佐々木の車の助手席に乗って送られている最中である。
「高橋の車は会社にあるから、明日の朝は迎えに行こうか?」
佐々木がそんなことを言うので、気付いたときにはうなずいていた。
いや悪いよ、とか、親に送ってもらうから、とか。
なぜ言わない、わたし。
夏休み明け初日。
わたしは昼食も食べずに、会社の人たちが持ってきたお土産を持たされて、自宅へと戻された。




