第47話 夏休み終わりました~
夏休みが終わった。
原稿も終わった。
「よかった、よかった」
わたしは安堵しながら、いつもと同じように出社する。
今日は休み明け。
そう社員が、お土産を会社に持参して出社する日である。
何でも屋の事務員として、今日は外せない日だ。
お土産はほとんどがお菓子ではあるが、内容は多岐にわたる。
よって会社に、いろいろなお菓子が集まるのだ。
それを配る役割を果たすのが、何でも屋の事務員であるわたしである。
この雑用を嫌がる人も多いが、わたしは大好きだ。
色々な地域のお菓子をチェックできる。
お土産のなので、軽くてかさのある配りやすいものが多いが、お菓子というのは好みが出る。
買ってくる人の好みがでることもあるし、リクエストに応えて別の社員の好みに合わせてくれる場合もある。
そこで人間関係分かっちゃう場合もあったりして楽しい。
あと単純に好みに合わない物があると「内緒であげる」といって、わたしに回ってくることもあるのだ。
何でも屋事務員の特権だ。
今日は、どんなお土産が集まるのかな?
楽しみ~。
……とウキウキ気分で出社したものの、やはり疲れがたまっているようだ。
「高橋さん、顔色が悪いけど大丈夫?」
シゴデキお姉さまに指摘されてしまった。
わたしはへへへと笑いながら答える。
「ええ、大丈夫です」
「そう? 夏休みあけだから調子悪くても言いにくいのはわかるけど。女の子は月のリズムもあるから、無理しちゃダメよ?」
「はい」
心配されちゃった。
流石シゴデキお姉さまは、気遣いが違うなぁ。
でも今年の夏休みの終わりは、週の半ばだ。
あと2日出社すれば、また週末が来る。
二巻目の初稿については、確認後に連絡があるだろう。
少し余裕がある。
「今週はそんなに忙しくないし、すぐ休みだから大丈夫ですよ」
わたしは笑顔でそう言いながら、ふっと世界が暗くなるのを感じた。




