第40話 快調
デジタル文具スゴイ。
快調。
執筆がサクサク進む。
わたしはノートをチロチロ眺めつつ、ポチポチと入力を進めた。
使っているソフトはデジタル文具にもともと入っているものだが、辞書も入っているので便利だ。
少しキーボードは小さいが、わたしの手は小さめなので問題はない。
何より早い。
起動も早いし、携帯電話からの入力と違ってキーボードからの入力は早い。
こうなってくると、キャラクターの名前の面倒さが気になるくらいだ。
異世界恋愛ファンタジーって、キャラクターの名前が面倒だよね。
太郎さんとか花子さんとかにするわけにもいかないし、そもそもイマドキ太郎さんと花子さんが覚えやすい名前ってわけでもない。
カナカナにしとけば、「あ、そこ名前なんだ」みたいな感じで分かりやすいしね。
とはいえ作品数が増えてくると名前も尽きてくる。
貴族であれば家名もいるから大変だ。
異世界だから国名も色々と考えなきゃいけないし。
いいだろうもう太郎帝国とか花子王国で。
「いやいや、それはダメだろう……」
自分で自分に突っ込みながら執筆するくらいの余裕がある。
とても快調だ。
「これは三作目もすぐに書けちゃうなぁ。天才か、わたしは」
自分で自分を褒めて伸ばすタイプです。
今週末は久美子や美香は忙しく、構ってもらえない。
「今のうちに書いとく」
春になったら、お出かけもしたくなる。
夏になったら、だらけたい。
秋は瞬間で過ぎてしまうから、あっという間に寒くなって一年は終わる。
「今年も書籍化決められたらいいなぁ~」
わたしは呑気な気持ちで書きながら、楽しい未来を妄想していた。




