第37話 いつも通りの日常?
なんだかいつも通り、決まりきったワンパターンな生活が続いている。
ように思う。
勘違いでなければ。
つか、いつもの風景に、佐々木のニヤニヤ笑いが入り込んでくるの禁止できないか⁉
アイツはあの表情しかできんのか。ワンパターンやぞ。
わたしは朝起きて母の作った朝食を食べ、父とトイレの順番を争い、平日は会社へ行って週末は久美子たちに構ってもらうか執筆、もしくは推し活する日々を送っている。
決まりきった日常が繰り返される。
代り映えしない、お決まりの日々だよ。
誰が何といってもそうだ。
代わり映えしない、何ともない日常だ。
お決まりでお定まりの、定食みたいな日常茶飯事。
いつも通りの、日常風景。
型通りな常態化した昨日と変わらない今日、今日と変わらない明日。
何も起こらない人生が、わたしにはふさわしい。
特記事項は不要だ。
なのに……。
月並みな、わたしの人生に入り込んでくるんじゃないっ、佐々木。
そのニヤニヤ笑いを今すぐやめるんだ、佐々木。
わたしの何でも屋事務員としての生活に、頻繁に表れる奇異な事柄になるんじゃないよ、佐々木。
わたしの日常は、平和が定番だ。
それでいい。
だというのに、佐々木はわたしの日常に入り込んでくる。
というか視野に入ってくる。
バタバタと心落ち着かない毎日が過ぎていくなかで、わたしの初書籍発売日が近付いてきた。
最近はネット通販などもあるし、この日に発売しますっ! バーンッ! みたいな感じでもないようだ。
だからといって、自作が店頭に並んだことを、佐々木に知らされるとは計算外だ。
ある日の朝、いつも通りご機嫌で出社したわたしに、佐々木は両手で持った本をわざとらしく見せてきた。
見せびらかすように奴が持っていた本は、わたしの初書籍。
朝一番から佐々木に揶揄うようなニマニマした視線を向けられたわたしは、嬉し恥ずかし、いたたまれない気分でその日一日を過ごした。




