第34話 小説家として何を望む?
読まれないのにお金が入る。
そのストレスは計算外。
「読まれないよぉ~」
わたしは久美子たちに愚痴った。
今日は旦那さんがいる土曜日だったが、気を使って出かけてしまったのでいつものメンツです。
旦那さんは「僕も気軽に遊びに行けるから、遠慮なくごゆっくり~」と言って出かけていったが、ここは気を使うべきだろう。
そうは思っても、わたしは自分の抱えたストレスを解消しないとヤバイので遠慮なく愚痴った。
「お金は入ってくるの。だからお小遣い稼ぎは順調なの。でも読まれないの。微妙につらい」
わたしの嘆きに、久美子たちはうんうんとうなずいている。
「そうよね、読まれないと病むわ」
美香がそういえば、久美子も嘆く。
「私も、紙本出て印税は刷り部で入ってきてるけど初動が悪くて病みそうになったから、わかるー」
わたしは2人の話を聞きながら、同病相憐れむという言葉の意味を実感しつつも、そうはいっても2人は売れてるからいいよね、というひねくれた思いを抱えていた。
「でも明日香の目的はお小遣い稼ぎでしょ? 割り切っちゃえばいいじゃない」
美香がそういう横で久美子もコクコクうなずいている。
「うーん、そうだねぇ……」
そう答えつつ、わたしはグチグチと悩む。
わたしは小説を書くことで何を望んでいるのだろうか?
もしかしたら、わたし自身が一番わかってないんじゃないかなー? とちょっとだけ思った。




