第28話 ……お?
登録が終われば、やることは前回と同じである。
わたしはノートに書いては携帯電話のちっこい画面を眺めながらポチポチと打ち込んでいった。
「最初に書いたのは完結までいってるから、最初に全部登録しといたけど。新しく登録したサイトでは、思っていたよりも読まれてないなぁ。むしろ新作のほうが読まれてる。本当に投稿サイトによって、人気の作品って変わるんだ」
わたしはブツブツつぶやきながら、毎日のように携帯電話からの入力に勤しんだ。
「新しいサイトでは、新作が読まれているけど……。稼ぎは最初に登録したほうのサイトのほうが多そうだな?」
新しい作品を書きながら、次の一手を考えているのだ。
なんだか大人になったようだな、わたし。
もちろん充分に大人なんだが。
「ま、両方に載っけたほうが、稼ぎが増えるのは確かだねぇ。ん、面倒だけど両方に載せよ」
今後の方針、決定。
1人作業は意思決定もスムーズである。
階下から「お風呂入っちゃいなさーい」という母の声が聞こえた。
「はーい」
わたしは返事をするとノートを閉じ、携帯電話を充電器に突っ込んでお風呂へと向かった。
◇◇◇
風呂上りでホコホコのわたしは、就寝の支度をしながら、なんとなく携帯電話の電源を入れて投稿サイトをチェックする。
読まれているときの投稿サイトチェックは楽しい。
自分の作品以外のポイントやランキングなどもチェックしつつ、自作管理の画面を開く。
「……ん? なんだこの赤い字は」
管理画面に通知が来るといったら、感想のお知らせや報酬に関するお知らせなどだ。
「このタイプのお知らせは初めて見た」
わたしはメッセージを開いた。
「……は? なにこれ?」
そこには、書籍化しませんか? というお誘いの文言が書かれていた――――




