第25話 次作構想
「とはいえ何を書く?」
わたしは自室のベッドにひっくり返って天井を眺めながらつぶやく。
友人たちとの会合により、わたしのやるべきことは分かった。
分かったからといって、すぐに次の一歩を踏み出せるわけでもない。
「やっぱり次も異世界恋愛ファンタジーかな? 同じジャンルのを書いていったほうが、読者さんが付きやすいって言うし」
この【読者さんが付く】という感覚がイマイチ分からないけれど。
お小遣い稼ぎをするなら、少しでも多く読んでもらったほうがいいに決まっている。
「えーと、ジャンルの研究は。ランキングとかチェックして人気の題材をチェックして……キーワード? とかを探して……テンプレ展開のお話のほうが読まれやすい……。ん、難しい」
人気のある小説は、投稿サイトによって違ったりするし、商業だとまた違ったりすると久美子が言っていた。
わたしには難しい世界である。
「一応、ちゃんと研究しましたよー、でもこんなもんしか出来ませんでしたー、って感じで久美子たちに泣きつくか」
わたしは姑息な計画を立てる。
そして思う。
「やってること、学生の頃と変わってなくない?」
成長していないなー、と思う一方で、そりゃ同じ人間だもん仕方ないよね、と思う。
「まー頼れるものは頼っちゃえ。やっぱりさー、持つべきものは友だよ。うん」
わたしは1人で結論に辿り着き、うんうんと頷いた。
夕食まで次作の構想を練ろうかなー、と思いながらベッドの上でつらつらと考える。
そしてうとうとして、母の「晩御飯できたわよー」の呼び声で目覚めて、ベッドの上で上半身を起こした。
もちろん次作の構想はできていない。
「ま、なんとかなるっしょ」
わたしは、どっこいしょの代わりにそんなことをつぶやきながら、ベッドから下りた。




