表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/27

12話 火を使う生き物

 畑には少量だけど雑草のうち、いい匂いがするものをいくつか植えてあった。

 食べるにはちょっとキツイと思うんだけど、これには別の使い方を試してみる価値がある。


 雑貨屋に寄って行く。


「外で調理とかできるものありますか?」

「ああ、あるよ。調理台だね」


 いわゆる七輪みたいなものだった。

 燃料は魔石で、魔道コンロというべきかもしれない。

 2,000イジェル。ちょっと高い。


「高いけど、長持ちするしいいよね」

「はい、もちろんだよお兄ちゃん」

「じゃあ購入」


 魔道コンロをお買い上げ。


「あああと、鍋としゃもじとかもください」

「はいはい」


 いろいろ料理アイテムでコンロと合わせて合計2,500イジェルになった。


「焼けるとレパートリーは一気に増えるよね。どうするつもりなのお兄ちゃんは」

「うん、どうしようか。ウサギ肉でも焼く?」

「似たようなお店ないの?」

「あると思う」

「まあ大丈夫だよね」

「うん」


 ということで、焼いたりしたものを出してもいい。


 今までちゃんと考えていなかったけど、料理の材料って、お店で買ってくればいくらでもあるんじゃないですかね。

 これはモンスターを倒したり採取とかして、それで何かするって考えてたけど、その必要すら実はないのでは。

 ちょっとゲーム脳だったかもしれない。

 自ら採取とかしないといけないという風に思っていた。

 そのほうが利益率は高いんだけど、数を捌くには難しい。

 どうしても取れる数が上限の販売数になってしまう。まあ、それがこういうゲームのだいご味といえばそうだとも考えられるので、どっちがいいかは決められない。


 今日もパンを買う。


 朝はまだ早い。

 噴水広場に行って、露店を開く。


 今日は新しいメニューが増えた。


 魔道コンロでは噴水の水を沸騰させて、鍋にククル草というのを入れる。

 ククル草はちょっと変わったいい匂いのする葉っぱで、食べると苦い。

 それをお茶にしようという、目論見だった。


 お茶は50イジェルでいいかな。


 このククル茶がかなりいい匂いで、周りにも匂いが飛んでいくので、面白いようにお客さんが来た。


「いやぁ、いい匂いだね。なんの匂いっていうのかは難しいけど、さわやかだけど、なんともいえない」

「はい、ありがとうございます」

「それ、ひとつ」


「ああ、お茶とかあんまり現実では飲まないけど、これはよさそう」


 こうしてククル茶は売れていく。

 お代わりする人もいた。

 ちなみにコップは買っていないので、お皿で出していた。

 ちょっと雰囲気が異国の飲み物みたいな感じになって、それはそれで面白い。


 買ったお皿が深皿でよかった。


 サラダやサンドもついでとばかりに売れて、売り上げ18,000イジェルぐらいになった。


「人間は火を使う生き物なのだ。だろ、アカリ」

「はい」


 俺もご機嫌だ。アカリも機嫌はよかった。


「んじゃあ、ちょっと雑貨屋、えっと食材屋みたいなところへ行こうか」

「はい」


 食材屋さんは、砂糖、塩、コショウをはじめ、いろいろなものが売っていた。

 そしてほしいものも当然売っていた。


「あったあった、小麦粉」

「小麦粉ですか? パンでも焼くんですかね」

「えっと、うちは草メインだから、薬草やハーブの天ぷらにしようと思って」

「なるほど、天ぷらですか」


 ということで小麦粉を買った。あと油も買う。ついでに器具も売っていたので、油壺というのだろうか、油を入れて保存しておくやつを買った。

 それとお持ち帰り用の、経木舟皿、たこ焼きとかを乗せるやつを購入した。

 あとは忘れていた割りばしセット。


 800イジェルぐらいだった。結構量がある。


 お昼のピークまで時間があるので、いつもとは別のパン屋さんに行ってパンも仕入れてくる。


 お昼まで時間が余ったので、ちょっと外に行って色々調査したい。


「というわけで外に行くよ、アカリ」

「はいはーい」


 町の外は、雑草、薬草がまばらに生えている。

 なぜか空き地のほうが密集して草が生えているのは謎だった。

 でも冒険者たちが、歩き回っているのを見れば、人が歩くから草がまばらなのかな、と思う。


 そして、新しい草がないか見て回る。

 葉っぱでも見分けることができるので、適当に見て、見たことがない種類だったら、マーカーで名前を確認して収穫した。


 ついでに小石も拾って歩く。たまに鉄鉱石も落ちてるからお得だ。


 ウサギも出てくるので、その都度戦闘した。

 ウサギぐらいの攻撃では、2人だとたいしたダメージとか受けないけど、試しに攻撃されてみた。


「ああ、一応ダメージくらうんだな」

「そうみたいですね。パーティーを組んでいると、仲間のHPも表示されますね」

「なるほど」

「はい、ヒール」

「おお、回復した」

「癒しちゃいました」

「癒されちゃいました。わはー」

「なんですかわはーって」

「なんとなく」


 まあなにはともあれ、俺たちの周りはまだ平和だ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ