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「耳より近く感じたい1~3」 ~ボクの命がたとえ繋がってたとしても、キミと出逢う為に生かされたと信じる~  作者: 有澄 奏
season2 ~全て拒絶してたボクの空っぽな心が、キミが触れるたびに温もりで満たされる~
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2-2-5 「本来は…アレが本当の」

2-2-5 「本来は…アレが本当の」 Wデート2 耳より近く感じたい2



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 4人は、昼を摂り、カラオケボックスに入る。


 梶が早速曲を入れる。

「さー歌うぞ!」

「おー、歌えよ実花」

 佐藤も曲を入れる。


 片山が音波にタブレットを渡しながら訊く。

「音波は、どんな曲を聴くの?」

「邦楽、洋楽、どっちも聴くよ」

「へえ、そう」


 音波は曲を入れ、タブレットを片山に渡す。

「片山くんは、何を聴くの?」

「俺は色々聴く。

 歌が無いのも聴く。

 どんなジャンルでも演奏できるように、色んな曲を聞いて耳コピしてる」

「そうなんだ」


(片山くんは、本当に音楽が好きなんだな…)


 片山が曲を入れようと検索していると、佐藤が話しかける。

「成斗、のどが疲れないうちに、あの曲歌えよ。

 俺、久し振りに聞きたい」


「え、アレを歌うの?

 あー、分かった」

 片山は検索して、曲を入れた。


 音波は片山が歌うのを初めて聞けるので、ワクワクする。


 梶が歌い終わり、佐藤が歌い始める。


 音波は佐藤の選曲に驚く。

 アニソンだからだ。


「佐藤くん、アニソン聞くんだ」

 音波が言うと、梶が歌っている佐藤の代わりに答える。

「啓太、アニソンとか結構知ってるよ。

 なんかね、ギターのリフ? がカッコいいんだって言ってた」

「そうなんだ」


 佐藤が歌い終わり、音波の番になる。


 音波は少し恥ずかしそうに歌う。


 それを、片山は穏やかな笑顔で見る。


 次の曲を入れ終わった梶は、佐藤の肘を突く。

「片山、あんな表情が出来るんだ、意外だわ」


 佐藤は少し間をおいて、言う。

「なに、本来は…アレが本当の成斗なんだよ」

「ふーん」


 音波が歌い終わり、片山の番になる。

 画面に映し出された選曲は、ハイトーンボイスで有名なバンドの曲だ。


 片山が歌う、原曲のキーのまま歌う。

 話す声は高いと思っていたが、歌う声も高かった。


 音波は、再び片山に見惚れる。


(片山くん、カッコいい…//)


 歌い終わった片山に、音波は笑顔で言う。

「片山くん、カッコよかった!

 あんな高い声が出るなんて、凄い!」


 瞳をキラキラさせながら話す音波を見た片山は、久し振りに頭の奥に鈍い痛みを感じた。

(…、)


「あー、ほら、音波も曲入れて。

 梶がどんどん入れてる」

 片山はそう言い、タブレットを音波に渡す。


「うん」

 音波は素直に曲を検索して入れる。



 4人はいろんな曲を歌った。

 佐藤が男パートを、片山が女パートを歌ったゲーム曲等、遊びで入れた曲もあったりで、楽しい2時間はあっという間に過ぎた。


 店を出ると、外は大分暗くなっている。


 佐藤がみんなに言う。

「明日学校あるし、そろそろ帰るか」

 梶が返事をする。

「うん、そうだね」


「じゃ、駅にむかいますか」


 音波と片山も頷く。


 歩きながら、片山は3人に頼む。

「今日ウィッグの店で撮った写真、自分のをSNSにアップするのはかまわないけど、俺のはアップしないで、頼むから。

 兄貴に迷惑をかけたくない」


 梶が即答する。

「しない、しない。

 身バレとか怖いじゃん、直ぐに拡散されるしさ」


 佐藤も頷いて言う。

「そうだな、でも数年後の自分の姿を想像したりして、楽しかったな!」


 音波は言う。

「大学生になったら、色んな髪型したいな。

 私、生まれつき髪の毛がウェーブかかってるから」


 梶が頭を抱える。

「アタシ、大学行けるのかな? この頭で…」


「今から頑張ればいいっしょ。

 何なら勉強付き合うし」

 と言って、梶の頭をポンポンと優しく叩く佐藤。


あはは…



 駅に着いたところで、音波たちは別れる。


「じゃあ、また明日ね」

「ああ」

「気を付けて帰れよ」

「りょーかーい」


 こうして、初めてのダブルデートが終わった。



 音波と梶を見送った、片山と佐藤。


 歩きながら佐藤が片山に訊く。

「どうだった? 初デート」


 片山は、顔を少し上に上げて言う。

「ああ、楽しかった。

 普段よりも時間が経つのが早く感じた」


「そりゃあ良かった。

 次は2人でのデートだな」

「え、」

 片山は佐藤を見る。


「成斗、お前来月、誕生日だろ?

 デートに誘えば?」

「あー、」


「大丈夫だって、円井はベタベタしてこないタイプだから。

 それに、クラス別れて会ってる時間減ってるんだし。

 恋人同士なんだから、デートしないでどうすんのよ?」


 片山は、不安そうで悲しそうな顔になる。

「…、考えておく」


 片山の表情を見て、佐藤は言う。

「成斗、あんまり構えるな、」


「分かってる、…」


 片山は目線を下に下げて言った。


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