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「耳より近く感じたい1~3」 ~ボクの命がたとえ繋がってたとしても、キミと出逢う為に生かされたと信じる~  作者: 有澄 奏
season1 ~孤独の闇の中ボクは怯えて震えてた、キミに出逢ってからボクは変わり始めた~
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1-7-1 避けられてないけど…

1-7-1 避けられてないけど… 耳より近く感じたい


 10月に入り、学校内が学園祭の準備に動き出す。


 音波たちが通う高校は、スポーツよりも文化芸術色が強い。

 音波の兄が通う東光芸術工科大学と、美笠学園第一高等学校は、創設者が同じである。

 故に、先の大学合同軽音祭に、高校の枠で軽音学部は参加権を得ているのだ。


 毎年、学園祭で人気があるのは、演劇部やコスプレ部そして軽音楽部である。

 映研部やCG・グラフィック映像、美術部・写真部等の、展示系も人が集まる。


 今年の軽音楽部は、ステージ衣装を用意して演奏することが、部長の一声で決定となった為、コスプレ部の負担にならない範囲で、衣装製作や備品を借りるなど、協力してもらう事になっている。


 5限目の総合の科目とホームルームの時間を使って、学園祭のクラスでの出し物について話し合う。


「学園祭の、部活のほうで出るやつは、部の方を優先してもらって構わない。

 まあ、毎年の事だがお前たちは初めての学園祭だから、無理のない範囲で考えろー」

 何ともおおらかというか、適当な感じの担任である。


「部活の方に出るヤツは挙手」

 担任が人数を数えていく。

 片山と佐藤は軽音楽部で出るので、もちろん手を挙げている。


「結構部活やってるな、10人ちょっとでも出来るもの考えるぞー」

 クラスの人数は36人で、20人以上は部活に入っていることになる。


 色々な案が出されたが、風船を捻って動物などを作るバルーンアートに決まった。


ーー

 放課後、梶が音波に言う。

「ごめんね音波、アタシらのほうが先にカップルになっちゃって」

「先にって、どういう意味?」

「ほら、一学期の最初の頃に、片山がイケメンてバレたら、4人でペアになってダブルデートとか話してたじゃん」


(ああ、ファミレスでそんなことを話してたなあ)


 音波は、自分が田中の声にビックリしたことがきっかけで、片山や佐藤と話すようになったんだと、当時のことを思い返した。


 体育祭の時に、片山がイケメンだと女性陣に知られても、当の片山はノラリクラリとかわしているので、自分がわざわざカップルの彼女役をやらなくてもよい状況である。


「もう必要ないんじゃないかな。片山くんも巧く立ち回ってるみたいだし」


 けろっとした表情で話す音波に、梶が驚く。

「え?え?なんで?

 音波って片山のこと好きじゃないの?

 いいなって思わないの?

 彼女になりたくないの?」


 梶がそう思うのも無理がないといえばない。

 今まで結構な頻度で4人で話したりして、他のクラスメイトに比べたら仲良しの度合いが高いからである。


 自分と佐藤がくっつけば、片山と音波も…という梶の安直な考えと願望も混ざっての発言だろう。


「大好きだよ。友達だもん。

 片山くんも佐藤くんも仲良くしてくれるし、一緒にいて楽しいよ。

 でも、片山くんにも好みがあるだろうし、私なんかよりお似合いの彼女が出来たらいいなって思ってるよ」

 音波は笑顔で話す。


(あーコレはダメだ、完全なお友達モードだー)


 梶は、音波のおでこに指を当て悲しげに言った。

「音波の恋バナはいつになるんだろうねぇ…」


 実際、音波は片山の事が気になってはいるが、少し分からなくなっている。

 何となく片山の音波に対する態度が変化したように感じるからだ。


 夏休みに、片山と駅まで一緒に帰って、以前よりも仲良くなったと思っていた。

 なのに、二学期になってから、昼休みにご飯を食べる時以外は、片山は殆どうつ伏せで寝の体勢になり、必要以外は話さない。


 部活に入っているので学園祭の準備が早いのは分かるが、片山と一緒に話す事が減ったように感じる。

 話すときは話すので、避けられているという訳でなはい。


 音波自身もこの状況を理解できないでいる。


(片山くん、どうしたんだろう…?)


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有澄 奏 mimichika Project「耳より近く感じたい」小説補完用個人Webサイト  https://uzumi-sou.amebaownd.com/
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