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「耳より近く感じたい1~3」 ~ボクの命がたとえ繋がってたとしても、キミと出逢う為に生かされたと信じる~  作者: 有澄 奏
season1 ~孤独の闇の中ボクは怯えて震えてた、キミに出逢ってからボクは変わり始めた~
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1-4-2 「どこの学校?」

1-4-2 「どこの学校?」 耳より近く感じたい



ーー7月、夏休み前

「おーい、音波ー、ちょっと降りてこい」

 一階から音波の父が呼ぶ。

(何だろう?)

 音波は、自分の部屋を出て、階段を降りていく。


「なーに?お父さん」

 リビングに入ると、箱が幾つか開封された状態になっている。

「おーきたきた、音波が使ってるヘッドフォン、大分くたびれてきただろう?

 新しいの買ったから持っていけ」

 父親はそう言って、音波に渡す。

 色は、無難に黒だ。

 少し大きめだが、耳への圧迫感がなさそうで、今まで使っていたものよりすこし軽い。


「お父さん、ありがとう」

 すると、父親はニヤリと笑った

「それ、ワイロな!」

「え、何、賄賂って不気味」


 音波が言うと、キッチンから母親が来て、夫の頭をコツンと叩く。

「お父さんふざけない!」

「はい、お母さんスミマセン」

 こんな些細なやり取りでも、うちの両親は仲良しだと感じる音波。


 父親が話の本題に入る。

「音波は夏休みバイトするのか?」

「出来ればやりたいんだけど、なかなか無くて」


「そうか、カラオケBOXとかは、どうだ?場所は御茶ノ泉

 実は父さんの知り合いが仕事してるところで、バイトの募集かける前にツテあたってて、あと一人誰かいないかって連絡してきたんだ」


「うん、いいね、やりたい」

「そうか、じゃあ今から連絡するけど、いいな?」

「うん、私も助かる」

「わかった。多分一回緩い面接があると思うが、詳しくはまた後で聞いて話すからな」

「うん」

 音波は、実際助かった。

 理由は、先月まで貯めていたお小遣いを、グッズ購入で殆ど使ってしまい、今月分も減っていたからだ。


 音波は、グループチャットに書き込んだ。


円井

「夏休みのバイト、ほぼ決まりました!(≧▽≦)」


「何するの?」


円井

「カラオケBOX」


佐藤

「場所カモーン」


円井

「御茶ノ泉」


「歌いに行くよ」


佐藤

「聖地じゃん」


円井

「遊びに来てね」


「おめでとう」


佐藤

「行く」

(片山くんは、見てないのかな?

 忙しいのかな?)

……

片山………入力中


片山

「(・∀・)」


(ふふっ、片山くんらしいな)



ーー夏休み 御茶ノ泉

「今日から入る新人さん2名です。

 先輩方は、優しく教えてあげてください」

 音波は緊張しながら挨拶する。

「円井音波です。宜しくお願いします」

 隣りにいる男子が続けて挨拶する。

「関 智也です。宜しくお願いします」


ーー

…初めてのバイト初日を終えた音波。

 数日は研修期間だが、覚えることは結構ある。

 音波は、ふくらはぎに張りを感じつつ、充実した疲労を味わっている。


 お疲れさまでした、と挨拶をし、フロアを歩いていると、長身で長髪を後ろに束ねた男性がトレーを持って反対側からやってきた。


「あれ、新しく入った子?」

 音波が挨拶する。

「円井音波です。宜しくお願いします」

 男性は軽く会釈して言う。

おさむです。大学生です。

 シフトズレてるみたいだから、あんまり会わないかもだけど、ヨロシク」


 修と名乗った大学生を見て、音波は何処かで見たような気がすると思ったが、大学生に知り合いなんかいない。

 他人の空似か何かだろう…。

 ノリが良さそうな人だな、と音波は思った。


 修は、仕事中なのにスマホを取り出しながら話しだす。


「オトハちゃんマルイって言うんだ。どこの学校?」

「美笠の第一高校です」

 修は何やら文字を打ち込んでいる。


「あ、そうなの?一人で帰るの?

 彼氏とか迎えに来ないの?」

 修は凄いスピードで文字を打ち込んでいる。


「え、彼氏いませんよ」

「そーなんだ、可愛いから、いると思った」

 修は打ち終わり、スマホをしまった。


「じゃあ、気をつけて帰りなよ」

「はい。お疲れ様でした」

 音波は、ペコリとお辞儀をし、店を出た。



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有澄 奏 mimichika Project「耳より近く感じたい」小説補完用個人Webサイト  https://uzumi-sou.amebaownd.com/
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