表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「耳より近く感じたい1~3」 ~ボクの命がたとえ繋がってたとしても、キミと出逢う為に生かされたと信じる~  作者: 有澄 奏
season2 ~全て拒絶してたボクの空っぽな心が、キミが触れるたびに温もりで満たされる~
125/376

2-14-5 ブロックレベル

2-14-5 ブロックレベル 耳より近く感じたい2


--同日、夜


 音波は中條に話すために、電話を掛ける。


プルル…プッ、

[円井? 今日会社に言った? どうだった?

 明日だよな、只野と会うの]

「その事なんだけど、あのね、今日会ったの」

[え、今日?!]

「うん、実はね…」


 音波は今日モデルをしたこと、清香から聞いた話等を中條に話す。


[…なんなんだよ、あいつ何が目的だったんだよ、

 さっぱり分かんねえ]

「会社の仕事が駄目にならずに済んだだけでも、ホッとしてる」

[まぁ、そりゃあそうだけど、]


「ごめんね中條くん、迷惑をかけて。

 色々聞いてくれてありがとう」

[円井の話なら、いくらでも聞くけど]

「え?」



[…なあ円井、何で今回の事を片山に話さないんだよ。

 片山が大変って言ってたけど、何が大変なんだよ?

 あいつ、彼女放ったらかして何やってんだよ]


「…軽音祭の練習と、バイト頑張ってるよ」


[そんなもん、仮病使って休めばいいだろう、

 お前が言えば直ぐに駆けつけてくれるんじゃねえの?]

「だから言えないよ、私の事で精神的なストレス増やしたくないの」


[円井、それって…片山の体が原因?]

「…え?」

 中條の言葉を聞き、音波はドキリとする。


[…去年、片山たちの衣装を作ったって話、したよな]

「…うん」


[片山と佐藤と田中、佐藤と田中は女子が担当した。

 そんで、残った片山を俺が担当することになった。


 佐藤がそう仕向けて、その時に偶然知った。

 片山は、女がダメで怖いってこと]

「!! 中條くん…知ってたんだ。

 だから、この前片山くんのこと、ヘタレだって言ったんだね」

 音波は悲しくなる。


[部活とバイトで精神的にくる訳ないよな、

 片山のやつ、他に何かやってんの?]

「…、」


[あいつ、女がダメなくせに、この前…]

「片山くんが、何?」


[何でもねえ、円井、片山がかまってくれないんなら、俺と遊ぼうぜ。

 夏休み、あと2週間くらいだろ、行きたいとことか無いのかよ]


「中條くん、ありがとう、気を使ってくれて。

 でも、私は大丈夫だよ、もう十分助けて貰ったから」


[…わかった、今は引きさがる。

 また片山とかに言えない事とか、何かあったら連絡しろよ、話聞くから]

「うん、ありがとう」

[ちゃんと寝ろよ、じゃあな]

「うん、おやすみなさい」


 音波は電話を終える。


 パソコンで音楽専用アカウントを開く。

 Dメッセージを開く。


(Seiさんにも、今日のことを伝えておこう)



『D:コメントを入力してください』

→「……………」


 音波は文字を打ち、送信ボタンを押す。


【NamiがSeiにDメッセージを送信しました】


【Dメッセージを送信できませんでした】


(えっ?)

 音波はもう一度、送信ボタンを押す。


【Dメッセージを送信できませんでした】


「何で?」


 音波は、ヘルプのページを開いて検索する。

<Dメッセージ 送信できない>


Q・Dメッセージが送れません。どうしてですか?


A・ハートや返信は出来るのにDメッセージが送れない場合は、相手がDメッセージの受信を限定にしている、または受け付けない設定になっていると、Dメッセージは送信できません。

 詳しくはDM設定・ブロックレベルを確認してください。


 ブロックレベル5:閲覧不可(クローズド投稿)

 ブロックレベル4:閲覧可

 ブロックレベル3:閲覧可、ハート可

 ブロックレベル2:閲覧可、ハート可、返信可

 ブロックレベル1:全て可(ハート・返信・紹介) 


 DM設定:〇全て受け付けない・〇フレンドのみ受け付ける・◎全て受け付ける

 DM送信相手を完全にブロックする場合は、相手のページに飛んでブロックして下さい。


「そんな、…」


 昨日、Seiが送ってきたメッセージ、



『 今回の件は これで終わり

  しつこく聞くなら

  ブロックする

  また前の関係に戻ろう

  Namiさんとは

  繋がっていたい 』


「もうDメッセージは、送れないんだ」


『 また前の関係に戻ろう 』


 投稿にリアクションをするだけの関係に…戻る。


「私、何やってるんだろう…、

 勝手に舞い上がって落ち込んで、

 片山くんに心配かけたくないからって、

 関係ない中條くんとかSeiさんを巻き込んで、

 

 片山くんは考えて行動してるのに、頑張ってるのに、

 これじゃあ、支えたいとか言えないよ…っ、」


 音波は、情けない気持ちでいっぱいになる。


ピコン!


 スマホが、通知音を鳴らした。


 音波は確認する。

 届いたのはSeiの投稿通知だ。


「あ、」


 音波はSeiの画面を開く。



【EITARO☆DOSE.Eの投稿をSeiが紹介しました】

Sei☆DOSE.N

「サインの練習中」

 ↓

EITARO☆DOSE.E

「漢字と英語、どっちがいい?

 _漢字の画像_

 _英語の画像_ 」


Sei☆DOSE.N

「SHINJI 字がキレイ

 OSAMU 適当過ぎ

 DAICHI 読めない

 _シンジの画像_

 _オサムの画像_

 _ダイチの画像_ 」


 大学ノートを破って書いた、DOSE.(ドース)のメンバーのサインの画像。


 音波は、恐る恐るハートボタンを押してみる。

 押せた。


(…、)


 Seiの投稿を紹介してみる。

 紹介出来た。


「ホッ、ブロックレベル1だ、良かったぁ」


 サインの紙が置かれたテーブルの横に、薄手のパーカーが僅かに写っているのを、音波は気付かなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
有澄 奏 mimichika Project「耳より近く感じたい」小説補完用個人Webサイト  https://uzumi-sou.amebaownd.com/
UZUMI-SOUのブログ https://ameblo.jp/uzumi-sou/
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ