2-14-2 また前の関係に
2-14-2 また前の関係に 耳より近く感じたい2
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サキの車が音波の家の前で止まる。
音波は車を降り、サキと中條にお礼を言う。
「じゃあ円井さん、また遊ぼうね」
「はい、サキさん、ありがとうございました」
「円井、まだ日月って2日あるから、凹むなよ。
また連絡するから」
「うん、中條くんも色々ありがとう」
音波は手を振り、走り去る車を見送った後、家に入る。
「ただいま」
「おかえり音波、もうすぐご飯できるわよ」
「うん、分かった」
階段を上がる。
中條たちとの時間は楽しかったが、また不安が襲ってくる。
結局、只野弘幸の悪い話は嘘で、ネットでもクリアだった。
もう、兄の樹に話をする以外に、ない。
多分、Seiの方でも情報は無いだろうと、音波は思った。
音波は、友達に相談した事、良い解決策は今のところ無い事、会社に言うしか無い事を、Seiに報告しようと思う。
自分の部屋に入り、今日撮った写真を移動する為、パソコンを起動する。
バッグからスマホを取り出し、パソコンに繋いで写真を移動する準備をする。
音波は、スマホの写真フォルダを開き、今日撮った分を一括選択して、パソコンに移動させる操作をした後、音楽専用アカウントを開く。
【D:Sei☆DOSE.N
「___誰かに相談して
また連絡する」】
(…、)
Seiからのメッセージは、届いていない。
長く続いていたとはいえ、SNS上での繋がりだけだ。
(もう少し自分が冷静でいられたら、
そしたら、相談なんかせずに、今まで通りの関係でいられたかもしれない)
音波は後悔しながら思う。
「それでも…報告だけはしないと、」
どんな文章を打って送ろうかと考える。
『D:コメントを入力してください』
→「……………」
音波は文字を打ち、送信ボタンを押す。
【NamiがSeiにDメッセージを送信しました】
Nami☆DOSE.ファン
「昨日の事ですが
友達に相談しました。
でも、解決策は出ませんでした。
会社に言おうと思います。
Seiさん、もう大丈夫です
ありがとうございました
変な相談して
迷惑かけて
すみませんでした」
メッセージを送信した後、音波は溜め息をつく。
「はぁ、もう連絡…ないだろうな」
画面をそのままにし、部屋を出て1階に下りる。
「お母さん、今日、樹お兄ちゃんは帰ってくる?」
「樹は今日は来ないわよ。
茨城に滝を撮影しに行くって言ってた。
帰るのは日曜の夜になるらしいから、明日は来れるか分からないわね」
「…そうなんだ」
今日、兄が来たら話そうと思っていた音波は、悩む。
(樹お兄ちゃんのことだから、仕事中に私が相談したら、迷惑かけちゃう、
明日の夜、お兄ちゃんが来なかったら、月曜日に話そう)
音波が1階にいる間、パソコンの画面に「入力中」と表示され、消えた。
--翌日、日曜日(8/16)
夜の21時を過ぎた。
兄の樹は結局来なかった。
音波は、只野弘幸のSNSをパソコンで見ている。
最新の投稿から過去記事へ順に見ていくが、変なコメントは書かれていない。
ピコン♪
音波のスマホが、メッセージ着信音を鳴らした。
音波は直ぐに確認する。
(あ、Seiさんからだ)
【D:Sei☆DOSE.N
「連絡遅れてゴメン
多分、もう大丈夫
だから安心して」】
「えっ? Seiさん……」
『D:コメントを入力してください』
→「……………」
音波は急いで文字を打ち、送信ボタンを押す。
【NamiがSeiにDメッセージを送信しました】
Nami☆DOSE.ファン
「大丈夫って、
どういうことですか?」
【D:Sei☆DOSE.N
「ボクが勝手に動いただけ
相手を脅したとか
そういう事じゃないから
安心して
そして何も聞かないで」】
Nami☆DOSE.ファン
「教えてください」
【D:Sei☆DOSE.N
「今回の件は これで終わり
しつこく聞くなら
ブロックする
また前の関係に戻ろう
Namiさんとは
繋がっていたい」】
(ブロック…、)
音波は悩むが、Seiの要求を受け入れる事にした。
Nami☆DOSE.ファン
「分かりました。
これ以上聞きません。
色々動いてくれて
ありがとうございました」
Seiから、メッセージが届く。
【D:Sei☆DOSE.N
「ボクのお願い
聞いてくれてありがとう
Namiさんを応援してる
(・▽・) 」】
只野弘幸の件を、Seiがどうやって解決したのか、分からず仕舞いだ。
安心してとは言われたが、音波の不安は解消されないまま、日曜日が終わる。




