5 氷結都市のダンジョン、ラスボス戦2
「おおおおおっ!」
俺は二本の魔剣を振るい、骸骨兵士を倒していった。
その間、本体は三体のアバターに足止めさせている。
「ええいっ」
アリシアが狐の尻尾を揺らして火炎魔法を放った。
可愛い。
……じゃなかった、いいぞアリシア!
骸骨兵士が二体まとめて火炎によって燃え尽きる。
「可愛いわね……」
カチュアが俺と同じように見とれていた。
うん、やっぱり可愛いよな。
あの尻尾の揺れ具合、もふもふ感がたまらん――。
「【連射】」
が、さすがはカチュア、見とれつつも矢を次々に放って、骸骨兵士の一体を砕く。
「俺も見習わないとな」
魔剣を両手に構え、俺は残りの骸骨兵士たちと対峙する。
今回のラスボスには特別な弱点とか、苦手属性は存在しない。
しいて言えば、アンデッドだから聖なる属性の攻撃には弱いかもしれないが――。
俺たちのパーティで、そういう僧侶系の攻撃手段はなかった。
なら、地道に攻撃を重ねて、奴の耐久力を削っていくしかない。
「とにかく地道に、だ……!」
俺は三体のアバターの側に寄った。
「いくぞ!」
アバターたちと一塊になって突進する。
スケルドラゴンがこっちに向かって尻尾を振り上げ、鞭のように繰り出していた。
「『無敵フィールド発動』!」
すかさず魔剣の特性を使う。
俺が先頭に立って尻尾攻撃を無敵フィールドで弾いた。
「いけ!」
その隙に三体のアバターが一斉攻撃を仕掛ける。
るううおおおおおっ。
それなりの痛撃を与えたらしく、スケルドラゴンが後退した。
これだけで致命傷とはいかないが、多少なりともダメージは与えている。
これを繰り返すんだ。
「ちょっとずつ削って、倒してやる――」
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