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8 ゼノの日々

 俺は換金用の窓口にやって来た。


 リトルミノタウロスの素材を提出する。

 魔石の方はアイテム入手にも使うため、全部手元に置くことにした。


 たぶん素材の換金だけで当面の生活費は十分賄えるはずだ。

 特にリトルミノタウロスの素材は高く売れるからな。


 今後は、魔石は全部アイテム用に消費して、モンスターの素材を換金して生計を立てるっていうのが効率がよさそうだ。




 俺はその日もEランクダンジョンに挑んでいた。


 十二階層までは安全ルートを確保してある。

 モンスターがなるべく少ない道を通り、最小限の戦闘で次の階層へと進む。


 前回の十二階層――リトルミノタウロスと戦った場所を過ぎ、十三階層へと降りた。


『月光都市のダンジョン』は二十五階層まである、と噂で聞いたことがある。

 この調子で行くと、最下層まで到達できそうな感じだ。


 ちょっと前までは三階層から五階層くらいまでを延々と巡り、ちまちまと魔石稼ぎをする日々を送っていた俺が――。

 最下級とはいえ、ダンジョン踏破者になれるかもしれない。


「まずは罠設置だ」


 俺は魔石を消費し、爆撃魔法の罠を仕掛けた。

 そしてここから、今までと違ってもう一工程加えることにした。


「次にモンスター誘因用のエサ」


 罠の近くにエサをまく。


 獣タイプのモンスターにはだいたい有効な汎用タイプのエサ。

 一種の魔法薬だ。


 これは【アイテム交換所】で得たものではなく、町の魔法店で購入したものだった。


 エサをまき終えた俺は、すぐに物陰まで隠れた。


「上手くかかってくれよ……」


 そっと様子をうかがう。

 しばらくすると、餌の匂いにつられたモンスターが次々にやってきた。


 四足歩行タイプの『ソードウルフ』や『ファングタートル』、『キラーラビット』など、全部で三十体ほど。


「あとはタイミング……できるだけ多くの個体を巻き込むようにして……【起爆】!」


 ごうっ!


 青い火柱がすべてのモンスターを包みこみ、撃破した。


「よし、これで魔石を楽々ゲットだ」


 魔石はすべてNだったが、合計で二百以上手に入れた。


 そのうちの百個を使って、新たな爆撃罠を入手。

 残りの百ちょっとは『アイテム交換所』の収納エリアにしまっておいた。


「罠を使ったモンスター討伐は楽だし、便利なんだけど……ただ、このやり方だと俺のレベルが上がらないんだよな」


 俺は腕組みをしてうなった。


 そう、そこが悩みどころだった。

 罠でモンスターをいくら倒しても経験値としてはカウントされないのだ。


「自分の能力底上げには、やっぱり直接戦闘で倒すしかないんだよな……」


 ただできるだけリスクを抑えて、能力値を上げていきたい。


 なので、遠隔攻撃用のアイテムを魔石を使って入手し、なるべく危険を排した局面でモンスターを打ち倒していこうと思っている。


 とにかくソロなんだから、リスク回避を徹底しなきゃな……。




 そうやって素材と魔石を稼ぎ続ける。


 素材はギルドに売って生活資金に。

 魔石は新たなアイテムを入手するために消費する。


 その繰り返しで、俺は少しずつレベルを上げ、ダンジョンの下層へ、さらに下層へと少しずつ攻略済みエリアを広げていった。


 そうして二週間が経過。


 ダンジョンはすでに二十一階層まで探索済みだ。

 さらに、俺は最底辺のFランクから一つ上のEランクへと昇格していた――。


第1章終了です。ここまで読んでいただきありがとうございました! 投稿前に想像していたよりも、ずっと多くの方に読んでいただけているようで、本当にありがたいかぎりです。

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― 新着の感想 ―
[一言]  罠じゃレベル上がらないとは。残念。
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