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役立たずの冒険者、スキル覚醒で得た魔剣と魔道具で世界最強に至る  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第7章 世界の敵

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2 VS『侵食者』2

 ぎゅおおおおっ。


『侵食者』が吠えた。


 ぼこっ、ぼこっ……。


 その背中が大きく盛り上がり、肉体の一部が分裂して飛びだす。

 それらは空中で変形して、六本の腕を持つ怪物と化した。


 そう、ちょうど『侵食者』を二回りほど小さくしたような姿だ。

 数は全部で十体。


分身体(アバター)を生み出したね」


 ルーファスが告げる。


「アバター……?」

「ちょうど君と同じ戦法だ」

「あのアバターも強いのか」

「さすがに本体よりは弱いけど、そこそこ強いよ」


 と、ルーファス。


「分かりやすく例えるなら、一般的なドラゴンくらいかな」

「そこそこどころか、めちゃくちゃ強いじゃないか!」


 俺は頭を抱えた。

 本体だけでもとんでもない強さだっていうのに、さらにアバターが十体も追加されたわけだ……。




 ――分身体は、やはり強かった。


 本体とそこまで遜色がないくらいに。


 分身体に手こずっているうちに、本体から竜巻が飛んできて、俺たちは何度も吹き飛ばされた。


「本体にはとても近づけない。まず分身体を倒しつつ、何とか攻撃のチャンスを探ってみる」

「うん、いいと思うよ。がんばって」

「……完璧に応援係だな、お前」

「だって、戦えないし」


 しれっと告げるルーファス。


 おおおおおおおんっ!


 そのとき、『侵食者』本体からまばゆい光がほとばしった。

 今までの竜巻攻撃ではなく、光と衝撃波が吹き荒れる。


「うわわわっ……!」


 俺とルーファスは慌てて伏せた。

 周囲に破壊エネルギーが荒れ狂う。


「あー、びっくりした……」

「伏せないと吹き飛ばされてたね……」


 俺とルーファスは顔を見合わせる。


「まだ戦う気かい、あれと?」


 ルーファスがたずねた。


「今までの攻防で分かっただろう。はっきり言って、並のモンスターなんて比べ物にならないくらい強いよ、あれ」

「……お前が戦えって言ったんだろ」

「そうだね。けど君に従う義理はないはず。当然、断る権利もある」


 ルーファスが寂しげに笑った。


「実際、『侵食者』を見て逃げ出す人間は多いよ。たとえ勇者や英雄と呼ばれるような者でもね。僕はそういう人間を何人も見てきたし、無理もないと思う。責められない」

「ルーファス……?」

「『侵食者』はそれほどまでに強い。君には、実際にその目で見てもらって、それから戦うかどうかを判断してもらいたかった」

「俺の答えはもう言ったはずだ」


 こみ上げる緊張と不安を押し殺し、俺は言い放った。


「戦うさ。今――戦えるのは俺だけだ」


 村の人たちが襲われているのを黙って見過ごせないしな。

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